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イラン新大統領、弾道ミサイル開発は交渉の余地なし サウジアラビアとの関係修復は可能

2021年6月21日月曜日、イラン、テヘランで記者会見に臨むイブラヒム・ライシ次期大統領。(AP)
2021年6月21日月曜日、イラン、テヘランで記者会見に臨むイブラヒム・ライシ次期大統領。(AP)
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21 Jun 2021 08:06:50 GMT9
21 Jun 2021 08:06:50 GMT9

ドバイ:イランの次期大統領は21日、サウジアラビアとの関係修復には「障害がない」が、イランの弾道ミサイル開発や地域民兵への支援について交渉するつもりはないと述べた。

イブラヒム・ライシ師のこの発言は、師が18日の大統領選に大差で勝利した後初めて開かれた記者会見でなされた。

「大使館を再開することにイラン側からの問題はありません。サウジアラビアとの関係にはなんの障害もありません」と師が述べた。

1988年の約5千人に上る大量死刑執行への関与について直截的な質問を受けた師は、自身が「人権擁護者」であると応じた。

「米国はイランに対する過酷な制裁をすべて解除しなければならない」と師が語った。

ライシ師は1980年代のイラン・イラク戦争の終わりに政治犯を死刑執行した、いわゆる「死の委員会」の一員であった。

18日の大統領選で勝利した後初めて開かれた記者会見で、ライシ師は、イランの外交方針は2015年のイラン核合意に縛られることはないと述べた。「イランは世界と交流していきます」

「イラン人の利益を核合意に結びつけるつもりはありません」

イブラヒム・ライシ師の勝利は、イランの歴史ではこれまでに最も低い投票率を記録した大統領選でもたらされた。ライシ師に有利に運ばれた大統領選で、何百万人というイラン人は投票所へ行かないことで反抗の意を表した。

投票した人の中でも370万人が、意図のあるなしに関わらず無効票を投じた。この大量の無効票は今までの選挙では見られなかったことであり、4人の候補者のいずれにも投票したくないという思いを無効票に込めた人がいたものと思われる。公式の結果では、ライシ師は全体で1790万票を獲得し、得票率は全投票数2890万票の62%弱だった。

イランの核開発計画を制限するためのイラン核合意が破綻の危機にある中、核合意を立て直すための交渉がウィーンで続いているが、イランではライシ師が大統領選に勝利して、これからは強硬派が政府全体を完全に支配することになる。イランは、濃縮度を兵器級には至らないものの、これまで最高の60%まで高めたウランを製造している。イラン核合意関係国の代表者は、20日の全体会合を終えた後、今後の対応を協議するため自国に戻った。

(AFP、AP、ロイターとの共同記事)

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