• アデンの住民登録事務所によると、アデンでは先月705人が死亡しており、イエメンの保健当局が突然の死亡者急増を調査している
• イエメンの保健相は、数千人の学生が学校に戻る中、感染防止措置やガイドラインに従わないイエメン人を非難した

サイード・アル・バタティ

アル・ムカラ：戦争で疲弊したイエメンで新型コロナウイルス感染症の第3波が発生し、8月にイエメン南部の都市アデンで700人以上が死亡したことを保健当局が明らかにした。

アデンの住民登録事務所の埋葬許可数に基づくと、7月のアデンの死亡者数は535人だったのに対し、8月の死亡者数は705人だった。

2020年のアデンの死亡者数は8月が510人で7月が514人だった。通常時であれば、アデンの住民登録事務所では月におよそ250人の死亡者を記録している。

イエメンの保健当局や専門家は、アデンをはじめとするイエメンの都市で死亡者が急増していることに関するさらなる研究と調査を求めている。

ハドラマウト大学医学部の地域医療・疫学の教授で、保健大臣の顧問を務めるアブドラ・ビン・ゴウス氏は火曜日にアラブニュースの取材に応じ、「新型コロナが原因でこれらの人々が死亡したとは断言できない。しかし、感染の新しい波が来るたびに死亡者が増えるということは言えるだろう」と話した。

8月に政府支配地域において過去数か月で最多の感染者が確認されたとき、イエメンのカセム・ブハイベ保健相はイエメンが感染の第3波に突入したと発表した。その後、ブハイベ保健相は予測される感染者の増加に対応するため、医療施設や医療従事者に警戒を呼びかけた。

保健相による発表の直後、政府の支配下にある各地域の隔離施設は、患者数の増加に伴って収容人数の限界に達したと発表した。イエメン政府は、イエメンが第3波に対処するための人道的支援とワクチン供給の規模を拡大するよう、国際的な援助国・援助機関に何度も要請を行った。

今週、イエメン国内で多数の感染者数と死亡者数が記録され、ブハイベ保健相は第3波がピークに達したと述べた。ブハイベ保健相はまた、感染防止措置やガイドラインに従わないイエメン人を非難した。

ブハイベ保健相は、「我々は国民の皆さんに対し、自分自身を守るために必要な感染防止措置を遵守し、パンデミックに打ち勝つために保健省を支援することをお願いする」と述べた。また、保健省がジョンソン・エンド・ジョンソン製ワクチンの最新の出荷分を各県へ供給し始めたことを明らかにした。

また、保健省は隔離施設に1000本以上の酸素ボンベを配布し、医療従事者に対する経済的な優遇措置を実施した。

地元関係者がアラブニュースに語ったところによると、アデンでは医療用品が慢性的に不足し、感染の第3波が続く中、医療施設や隔離施設では1日あたり10〜15人の新型コロナウイルスによる死亡者が出ているという。

匿名を希望した地元の保健当局者は、「アデンでは新型コロナウイルスの感染が著しく広がっており、人々は健康上の警告を無視している」と話した。

数千人の学生が学校に戻ったが、学生は感染防止ガイドラインにほとんど従わなかった。学校の再開から3週間後、地元の保健当局は、学生の間で新たなウイルス感染が確認されたと報告している。  

ハドラマウトにある保健省の地方事務所で疫学監視コーディネーターを務めるローラ・サイード・バドフライス博士は火曜日にアラブニュースの取材に応じ、バドフライス博士のチームが最近、小学校と保育園の生徒の間で新たに13人の感染を確認したと語った。

「自宅で治療を受けて回復したため、病院に運ばれた人はいなかった」とバドフライス博士は述べた。

国中で感染が急拡大しているにもかかわらず、第3波による感染者や死亡者は第2波よりも少ないとビン・ゴウス氏は指摘した。

第3波では1100人の感染者と390人の死亡者が記録されたのに対し、第2波では4726人の感染者と732人の死亡者が記録された。

人口密度の高い北部では、イランの支援を受けるフーシ派が、サヌアをはじめとする支配地域での感染の規模に関する情報を隠し続けている。

2020年4月に新型コロナの感染拡大が始まって以来、フーシ派は新型コロナ関連の死亡者をわずか2人と発表し、地域や国際的な保健機関との情報共有を求める多くの提案に反対している。また、フーシ派は医療従事者や市民へのワクチン接種を拒否している。

多くの医師や看護師が、アデンやラヒジュなどの政府支配地域に忍び込んでワクチン接種を受けることを余儀なくされた。