• バシールの30年にわたる独裁的な統治に反対派が反乱を開始してから1年後の判決
• この裁判は、国際刑事裁判所がバシールに行った起訴とは無関係

ハルツーム：スーダンのオマル・アル・バシール前大統領は土曜日、この追放された独裁者に対する複数の容疑のうち、最初の汚職容疑について、厚生施設に2年の禁錮を宣告された。

バシールは、30年間にわたった統治に反対する大規模な抗議行動が数ヶ月発生した後、4月に軍隊に追放。判決の日は、伝統的な白いジャラビヤとターバンを身に着け、金属製の檻に入れられて出廷した。

バシールは「汚職」と「外貨の所持」の有罪判決を受けた、とアル・サディク・アブドッラフマーン判事は言う。最高で10年の実刑判決が下される可能性があった。

実際には、75歳という年齢を考慮し、裁判所は高齢者向け矯正施設に2年間の禁錮を命じた。

「憲法の定めるところにより、70歳に達した者を刑務所に収監することはない」と裁判官は述べた。

別件の、追放につながった抗議行動のデモ参加者に対する殺害を命じたことに関する起訴の評決が出たら、バシールは刑に服することになる、と裁判官は言いました。

また裁判所は、バシールの自宅で見つかった690万ユーロ、351,770ドル、570万スーダンポンド（128,000ドル）資産没収を命じた。

バシールに対する抗議行動を初期のころに主導したグループであるスーダン専門家協会は、Twitterでこの評決を歓迎した。

さらに「バシールにとってはこれで終わりとはなりません。余罪がまだあります」と付け加えた。

前大統領はこの評決に対して上訴をするだろう、とバシールの弁護士の1人、アーメド・イブラヒムは言う。

裁判所の外では、バシール支持者数十人が「アッラーの他に神は無し」と繰り返し声を上げていた。

彼らは「政府は辞めろ、辞めろ」と書かれた何百もの旗を掲げて、中央のハルツームで行進したが、そこに治安部隊が駆けつけ、解散した。

スーダンは現在、文民と軍事の共同主権評議会によって統治されており、文民統治への移行を監督する役割を担っている。

当局は土曜日に、バシール政権下で設置された専門組織の解散を発表。これはバシールを退陣に追い込んだ抗議運動の要求の1つである。

この裁判は、バシールが国際刑事裁判所（ICC）に起訴されている、大量虐殺、戦争犯罪、人道に対する罪とは無関係である。

バシールは、少数民族がアラブ支配の政府から排除されたと非難して武装蜂起した時の、2003年に勃発したダルフール戦争の際における責任のために、国際刑事裁判所から長年指名手配をされてきた。

人権団体によると、バシール政府は、反政府勢力とみられる民族グループに対し、焦土政策、レイプ、殺害、略奪、村の焼き討ちを行ったという。

国連の報告では、ダルフール紛争により約30万人が死亡し、250万人が難民となった。バシール政権崩壊後、国際刑事裁判所の検察官は、ダルフールでの殺害について出廷するよう要求。

バシールが大統領の座を追われた直後に権力を掌握した陸軍将軍は、バシールの引き渡しを拒否した。

しかし、スーダンで起きた包括的抗議運動は、8月に国の最高執行機関となった主権評議会において今や重要な代表権限を持っており、スーダンでもっとも行政権力を持つ団体となった。彼らは、バシールの引き渡しに異議はないと述べている。

11月12日にこれとは別に、スーダン当局は、バシールに権力をもたらした1989年のクーデターを「企てた」、バシールと側近の一部を書類送検した。

5月にスーダンの検事総長は、裁判の時期を明かさず、退陣につながった反体制デモの際に殺された人々の死が、バシールの起訴を実現させたのだと述べた。

AFP通信