Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • 国連安保理緊急会合 「ウクライナ侵攻は絶対に防がなければならない」

国連安保理緊急会合 「ウクライナ侵攻は絶対に防がなければならない」

ロシアは、独立を表明したドネツク・ルガンスク両地域を独立国家として承認、その後ウクライナ東部に部隊を展開した。(ロイター)
ロシアは、独立を表明したドネツク・ルガンスク両地域を独立国家として承認、その後ウクライナ東部に部隊を展開した。(ロイター)
Short Url:
23 Feb 2022 04:02:23 GMT9
23 Feb 2022 04:02:23 GMT9
  • ウクライナが要請した緊急会合では、ロシアが侵攻すれば「悲惨な結果につながる」との声
  • ロシア大使は「感情的な主張」と一蹴、軍隊の役割は「ドネツク・ルガンスク両地域の平和維持」

エファレム・ コッセイフィ

ニューヨーク:ローズマリー・ディカルロ国連政治・平和構築担当事務次長は、安全保障理事会の緊急会合で、ロシア・ウクライナ間の大規模な紛争は何としても防がなければならないと述べた。

緊急会合は月曜日夜に開催された。ディカルロ氏は、ウラジーミル・プーチン大統領による、ロシア軍のウクライナ東部、親モスクワ分離独立派立地域への派遣の決定による、ドネツクとルガンスクにおける砲撃の激化に懸念を表明した。

砲撃により多くの死傷者が出たほか、民間インフラが狙われ、大量の避難民が発生している。

ディカルロ氏は、国際人道法に基づく安保理メンバーの責任について言及、敵対行為の即時停止、民間人と民間インフラの保護、扇動的な言動の中止を求めた。

同氏は、今後の数時間および数日間を「重要な時期」と表現した。そして、国連の「ドネツクおよびルガンスク地域を含むウクライナに留まり、支援し、完全に活動を続ける」というコミットメントを改めて表明した。

ロシアは、独立を表明したドネツク・ルガンスク両地域を独立国家として承認、その後ウクライナ東部に部隊を展開した。

プーチン大統領は、今回の動きを「平和維持活動」と表現し、「ずっと前に行われるべきだった」と述べている。

この発表を受け、ウクライナは安保理の緊急会合を要請した。今月の議長国は、ロシアである。

国連によると、勃発から8年目となるウクライナ東部の紛争では、340万人以上のウクライナ人が緊急の人道支援を必要としている。

ウクライナのセルゲイ・キスリツァ大使は、ロシアをクレムリンが蔓延させた「ウイルス」と表現し、国連を「病気」にしていると述べた。

同氏は、ロシアの行動や発言にかかわらず、国際的に認められたウクライナの国境は変更できないと主張した。

「我々は自分の土地にいる。誰に対しても何の借りもない。そして、誰にも何も譲らない。我々は何も、誰も恐れてはいない」

米国のリンダ・トーマスグリーンフィールド国連大使は、ロシアがウクライナに侵攻した場合、「迅速かつ厳しい」制裁が待ち受けていると警告した。

彼女は、プーチン大統領が「我々の決意を試している」と述べた。そして、ロシアの指導者が「力によって、国連を茶番劇にできると証明したいのだ」と非難した。

演説の冒頭では、第二次世界大戦を振り返り、その後の国連憲章は「帝国や独裁者による、最悪の衝動に対する防波堤となってきた」と述べた。

「歴史が教えてくれるのは、このような敵意に直面して見て見ぬふりをすることは、さらに多くの危険を招くということだ。ウクライナの主権と領土保全に対するロシアの明確な攻撃は、正当化できない。それは、国連加盟国としてのウクライナの地位に対する攻撃である。国際法の基本原則に違反しており、我々の憲章にも反している」

彼女は、プーチンがウクライナへのさらなる侵攻の口実を作ろうとしていると非難した。

「この行動の結果は、ウクライナの国境をはるかに越えたものとなる」

トーマスグリーンフィールド氏は、「今は、誰も傍観者でいることはできない」と付け加えた。

英国のバーバラ・ウッドワード国連大使は次のように述べている。「ロシアは我々を最悪の状況に追い込んでいる。我々はロシアに退くことを求める」

彼女は安保理に対し、ウクライナの領土保全を守り、「主権国家への侵略行為」を非難して一致団結するよう求めた。

しかし、緊急会議の議長を務めていたロシアのバシリー・ネベンツィア国連大使は、「非常に感情的な発言、断定的な評価、遠大な結論の数々」と称して、これを否定した。

彼は西側諸国の代表者に対し、「正気に戻り、感情を捨てて、状況を悪化させない」よう求めた。

ネベンツィア氏は、「ルガンスク人民共和国およびドネツク人民共和国が本日署名した」協定を引用し、「彼らの領土における平和の維持は、ロシア連邦の軍隊によって行われる」と繰り返し述べた。

アントニオ・グテーレス国連事務総長は、ロシアによるドネツク・ルガンスクの独立国家承認を批判した。

ロシアの兵力展開を「ウクライナの領土保全と主権の侵害であり、国連憲章の原則に反している」と評した。

グテーレス氏は、「安全保障理事会が決議第2202号で承認したミンスク合意に基づき、紛争を平和的に解決すること」を求めた。

特に人気
オススメ

return to top