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イエメンでの停戦が人道状況の改善につながる可能性=国連

イエメン西部のフダイダで前線に展開し、市民や物流を守る政府側勢力。(資料写真/AFP)
イエメン西部のフダイダで前線に展開し、市民や物流を守る政府側勢力。(資料写真/AFP)
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02 May 2022 04:05:16 GMT9
02 May 2022 04:05:16 GMT9
  • 国連イエメン人道調整官のデビッド・グレスリー氏:「イエメンの人口の4分の3近くに相当する2300万人以上に支援が必要」

サナア:国連はイエメンでの人道状況が「悪化している」と警鐘を鳴らしているが、4月初旬以降の危うい2か月間の停戦によって状況が改善する可能性も指摘している。

「イエメンで悪化する人道危機は、私たちが緊急に対処しなければならない現実です」と、国連イエメン人道調整官のデビッド・グレスリー氏は4月30日遅くに公表された声明で述べている。

「イエメンの人口の4分の3近くに相当する2300万人以上に支援が必要です。この数は2021年から300万人近く増加しています」

調整官は、国連の仲介後、4月2日から概ね守られている停戦を利用するよう支援者に呼びかけている。

「国連仲介による停戦状態は、支援機関が生命を救う援助を拡大させ、切実に必要としているより多くの人々を速やかに支援する重要な機会です。武力衝突や情勢不安によって支援が届きにくい場所も対象となります」

「支援機関がすぐに活動を拡大するには、十分な資金が必要です。資金が足りなければ、現在イエメンに前向きな機運が見られるにもかかわらず、活動が頓挫するでしょう」

グレスリー調整官によると、「状況の着実な悪化を止めるため」、今年のイエメンへの人道支援について国連は43億ドル程度を必要としている。

支援の対象者は1730万人に上る、と調整官は付け加え、1300万人近くが「すでに深刻なレベルで支援を必要としている」という。

現在、イエメンの3000万人の人口の8割が支援に依存している。

停戦期間は延長される可能性があり、この貧困国が暴力から逃れる貴重な機会が与えられている。

また、フダイダ港にはタンカーが到着し始めており、サヌアなどでの燃料不足が解消される可能性も出てきた。

停戦合意には、6年間で初めてサナアの空港からの民間便を再開することも含まれている。しかし、4月下旬に予定されていた就航便は無期限延期となり、両者とも相手側に原因があると非難している。

AFP

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