アンカラ:トルコは7日、ギリシャに対しエーゲ海の島々から軍隊を撤退させるよう求め、同国が非武装化できなかった場合には、島の地位に異議を申し立てると警告した。
トルコのメヴリュット・チャヴシュオール外相は、北マケドニア外相との共同記者会見の中で、ギリシャは1923年のローザンヌ条約と1947年のパリ条約に違反してエーゲ海の島々で軍事的存在感を高めていると述べた。同外相は、これらの島々は非武装状態を維持することを条件にギリシャに割譲されたのだと述べた。
「合意があるにも関わらず、ギリシャはそれを破っている。武装している。もしギリシャがこの違反を止めなければ、島の主権は議題に上げられるだろう」と、同外相は述べた。「これは、それくらいはっきりしている。ギリシャは合意を遵守することになる」
ギリシャは、トルコが東部の島々の軍隊に関する条約を故意に誤って解釈していると主張し、領海を拡張すれば戦争になるという長年の脅しを含む、トルコ政府による敵対的な行動を受けて、自国には防衛する法的根拠があると述べている。
トルコの同外相の発言は、地中海東部での鉱物資源探査やエーゲ海での領有権対立などの様々な問題をめぐる紛争の歴史があるNATOの同盟国間で、緊張が新たに高まっている中で行われたものだ。
先月、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、ギリシャのキリアコス・ミツォタキス首相との対話を止めると述べ、米国議会はトルコのF16戦闘機購入を阻止すべきだと提案したことを含め、ギリシャの同首脳が最近の訪米中に行った発言に不快感を示した。
アテネで、ミツォタキス首相は、ウクライナでの戦争を理由に、エーゲ海の両岸で自制が必要だと述べた。
「2020年の夏のような、あの時の緊張状態にはまだほど遠いと思う」と、ミツォタキス首相は、地中海東部のガス資源探査権をめぐってギリシャとトルコの間で緊張が激化した時期に触れながら述べた。
「今は、誰もが自制を示す必要がある。ロシアのウクライナ侵攻により、NATOで非常に大きな課題に直面している時には特にそうだ。我々は団結しなければならない」と、首相は述べた。
チャヴシュオール外相は、トルコ政府が武装化された島々の問題について国連に2通の書簡を送ったと述べ、ギリシャに対して書簡に回答するよう求めた。
「ギリシャは書簡に回答できないので、攻撃的になっている」と主張した。
AP