• 2020年4月、ヨルダンはコロナウイルス関連の衛生上の問題を理由に、自国領土からルクバンへの人道支援物資の搬入を停止した

レイド・オマリー

アンマン：ヨルダンは約3年ぶりに、シリアとの北東部国境付近に位置するルクバンキャンプで、シリア人避難民に対する人道支援物資の受け入れを許可した。

2022年6月10日金曜日、シリア人権監視団は、ヨルダンからルクバンに搬入される支援物資を見たという活動家らの話に言及した。

国連によると、ルクバンキャンプには推定5万人（1万世帯）のシリア人が住んでおり、荒野にある施設に取り残されたままになっている。

また、ロンドンに拠点を置くシリア人権監視団によると、活動家らは、シリア南部のヨルダンやイラクとの国境が交差するアルタンフ米軍基地のタハ検問所からルクバンキャンプに人道支援物資が届けられるのを目撃したという。

「タハ検問所は、米国主導の対ダーイシュ連合による支援拠点として利用されている」とシリア人権監視団は述べた。

2020年4月、ヨルダンはコロナウイルス関連の衛生上の問題を理由に、自国領土からルクバンへの人道支援物資の搬入を停止した。

ヨルダン政府は、このキャンプはシリア国内にあり、住民はすべてシリア人であるため、荒野にある施設ルクバンキャンプへの援助はすべてシリア国内からでなければならないとした。

2016年6月、ヨルダンは、国境付近の難民にサービスを行う軍事基地を狙ったテロが発生し、治安部隊7名が死亡、13名が負傷したことを受け、北部および北東部の国境地帯を軍事閉鎖区域と指定した。

2016年6月から2020年4月にかけて、ヨルダンはルクバンへの国連が管理する例外的な援助物資の搬入を承認したが、パンデミックのピーク時にそれを中止している。

ヨルダン政府筋の一人は、匿名を希望して、ルクバンへの人道支援物資の搬入に関する報道を肯定も否定もせず、ただこう「この件に関するヨルダンの立場は明確だ」とだけ述べた。

「ルクバンへの援助は、いずれにしても軍事的問題だ」と、政府筋は金曜日のアラブニュースの取材へのコメントで述べている。

シリア人権監視団は、ルクバンでは人道支援が不足しているため、住民は長い間、食料や医薬品の入手を密輸業者に頼ってきたと述べている。

シリア人権監視団によると、住民が食料や医薬品の搬入を要求した後、シリア軍と武装勢力がルクバンを34日間にわたり包囲したという。

ニュースサイト「シリア・ダイレクト」によると、ルクバンキャンプの女性や子どもたちは3月25日、抗議運動を行い、国際社会や人道支援団体に援助物資の配送を担うよう呼びかけたという。シリア政府軍は、生活必需品をキャンプに運び込む密輸ルートを断ち切った。

国連によると、ルクバンの住民のほとんどは、主に女性と子どもであり、耐えがたく困難で不安定な環境の中で、食料、医療、教育を受ける機会が不定期で不十分であることに悩まされている。

「ルクバン北部での戦争状態のため、このコミュニティは、必需品を運ぶわずかな商業輸送から遮断されることがあった。物価の変動も激しいため、住民は生き延びるためにネガティブな対処法に頼っている」と国連は述べた。