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レバノンの新政権発足は未だに課題に直面している

レバノン南部のナバティーエにおける反政府集会でデモ参加者がスローガンを連呼しジェスチャーする。(ロイター通信)
レバノン南部のナバティーエにおける反政府集会でデモ参加者がスローガンを連呼しジェスチャーする。(ロイター通信)
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06 Jan 2020 01:01:35 GMT9
06 Jan 2020 01:01:35 GMT9

ナジア・フッサーリ

ベイルート:新年の第 1 週はレバノンを経済危機から救うための新政権の発足が無いまま過ぎた。新政権発足のプロセスは、未来運動、進歩社会党およびレバノン軍団の 3 つの主要党が参加を拒んでいるなど、未だに課題に直面している。

ミシェル・アウン大統領は来週にも新政権は発足されるとしている。大統領のメディア顧問のラフィク・シャララはアラブニュースに対して「キリスト教徒代表者やイスラム教徒代表者の名簿の交代が進められている。全ての参加政党に名簿が配られ、その調整をしている。数名の人物の名前を他者と入れ替える作業が行われている」と語った。

たったの 18 名の大臣で構成される政権に参加する人物の名前はこれまで多くリークされてきた。

そのうちの数名の政権への参加に関しては決定しているようだが、その他の人物の参加は強い影響力を持つ政党の反対にあっている。

元大臣のタレク・ミトリ氏はアラブニュースに対して最近の中東地域情勢は「新政府の発足に対して直接的には影響しないだろう」と語った。

「新政権発足に関する規定は常に変化しており、権力を持つ政党は古い習慣から抜けられていない。民衆が政権に期待することは考慮されていないのだ」としている。

彼は「政党は受け入れられる『顔』を選んでいるが、組閣の議論が始まった当初からレバノンが直面する難題への対処法に関しては一言も聞いたことはない。まるで政治とは大臣の椅子と権力の残り物を奪い合うことを意味するようだ」と付け加える。

活動家のネマト・バデル・アル=ディーン氏は新政権発足に関する「政治的空白」は「経済危機に直面する現状を踏まえると有害である」とアラブニュースに語った。

彼によると活動家たちは「政権に参加する可能性がある人物のリークされた名前を調査している。彼らがどんな人物であるのかを知らずには彼らに対する我々の態度を決めることはできない」のだという。

「権力を握る政党たちは選びたい人物を選ぶことができる、ということを我々は理解している。新政府を受け入れるか否かはそれらの人物の誠実さに掛かっている。汚職の疑惑はあるのか。権力を握る政党の言うなりになるのか。そのようなことだ」と彼は付け加える。

バデル・アル=ディーン氏は「我々が政府に要求する中で最も重要なのは政策に関する情報と金融政策にどう対処するかだ。中流層と貧困層を優先する政府指針を求めているし、民衆を守り司法の独立と不正利得された資金の返還を確約する政策を要求していく」としている。

「もし状況が変わらないのであれば、先陣よりさらに暴力的な革命の第二波が待っているだろう。目に見えない飢饉と失業がある中、レバノンは外国に対する支払いが 3 月に迫っている」と彼は付け加える。

暫定首相のハッサン・ディアブは残る課題を解決し候補に挙がる人物に関する懸念を払拭するための政治的会合を重ねている。
一方で政界はヒズボラのハッサン・ナスラッラー議長が金曜日にバグダッドで起きたイラン軍のカセム・ソレイマニ少将の暗殺を政府の発足と関連付けるかどうか注視している。

「強い共和国」ブロック幹事のファディ・カラム議員は「我々がレバノン人として自国の国益を優先するのであれば、地域で起きた出来事を内政に影響させるべきではない」と語る。

「我々の唯一の目的は、地域で何が起きようとも、直面している経済状況を打破することである」と彼は付け加える。

「我々レバノン人はこれらの出来事の余波が国内の情勢に影響を与えるのを見過ごすことはできない。レバノン人として我々はレバノンの中立性を保つことに同意しなければならない。一部の政党が地域情勢をレバノンと結びつけることを続ければ、それはこの国に多大な影響を与えることになるからだ」と彼は述べる。 

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