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トルコ、F-16戦闘機の売却を米国に要求。米国議会では論争

2023年1月18日水曜日、ワシントンの国務省で会談を行う米国のアントニー・ブリンケン国務長官とトルコのメヴリュット・チャヴシュオール外相。(AP写真)
2023年1月18日水曜日、ワシントンの国務省で会談を行う米国のアントニー・ブリンケン国務長官とトルコのメヴリュット・チャヴシュオール外相。(AP写真)
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19 Jan 2023 08:01:39 GMT9
19 Jan 2023 08:01:39 GMT9
  • メヴリュット・チャヴシュオール外相:「以前、共同で声明を出したように、これはトルコだけでなく、NATOと米国にとっても重要だ」
  • ブリンケン国務長官は、トルコを緊密な同盟国と呼び、世界の重要な穀倉地帯からの穀物出荷を認めさせた、ウクライナおよびロシアとの交渉における同国の役割を称賛した。

ワシントン:水曜日、トルコは米国にF-16戦闘機の売却を迅速に進めるよう訴えた。この売却は、トルコ政府によるNATO拡大への異議取り下げを促す材料になると、一部の米国当局者は期待しているが、上院の重鎮議員によって激しく反対されている。

トルコのメヴリュット・チャヴシュオール外相は、米国のアントニー・ブリンケン国務長官との会談で、主力のF-16戦闘機の近代化版に対するトルコの要求について話し合うつもりだと述べた。

「以前、共同で声明を出したように、これはトルコだけでなく、NATOと米国にとっても重要だ」とチャヴシュオール外相は話した。

「したがって、我々は共同の戦略的利益に沿った承認を期待する。」

米国は、約40機の新型F-16戦闘機が含まれると予想される、200億ドル規模のトルコ向けパッケージの最終決定段階にある。

この売却は、最上級機であるF-35ジェット機のギリシャ向け取引と同時に行われる。ギリシャはトルコの歴史的なライバルで、一連の海洋紛争をめぐり両国の緊張は急激に高まっている。

米国は、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領を説得して、スウェーデンとフィンランドの NATO 加盟への反対を取り下げさせる方法を模索し続けている。

この2つの北欧国家は、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、西側諸国同盟への正式加盟に対する躊躇の姿勢を翻した。

しかし、すべてのNATO加盟国が同意しなければならないなか、エルドアン大統領はスウェーデンとフィンランドに、両国に移住したクルド人過激派を厳しく取り締まるよう強く求めている。

ジョー・バイデン大統領は、F-16のトルコへの売却に対するサポートを表明している。ブリンケン国務長官は会談の中で、トルコを緊密な同盟国と呼び、世界の重要な穀倉地帯からの穀物出荷を認めさせた、ウクライナおよびロシアとの交渉における同国の役割を称賛した。

しかし、上院外交委員会を率いる民主党のボブ・メネンデス上院議員は、いかなる売却も阻止することを断言している。

先月末の演説で、メネンデス上院議員は、アテネへのミサイル攻撃で脅すエルドアン大統領の発言は「まったく受け入れられない」と述べ、5月の選挙でエルドアン大統領の最大の脅威と見られていた、人気の高いイスタンブール市長を政治から追放したことを非難した。

「彼は意地悪でやっているのかもしれない。あるいは、悪党だからやっているのかもしれない」と、メネンデス上院議員はエルドアン大統領について語った。

「しかし、1つはっきりしているのは、米国がトルコ大統領の行動を真剣に受け止めなければならないということだ」と述べ、エルドアン大統領が「地域全体に対する自身の攻撃キャンペーンを停止する」までF-16の売却を棚上げにすると断言した。

国務省のネッド・プライス報道官は、メネンデス上院議員の姿勢について尋ねられ、政府がF-16の販売を支持すると表明した際に、議員からの反対があったことを認めた。

一方でプライス報道官は、議会もNATOの進展を望むという点で一致していると指摘した。

「米国議会では、スウェーデンとフィンランドがNATOの最も新しい加盟国になることに対する強い支持がある」とプライス報道官は述べた。

とはいえ、プライス報道官は、シリアのクルド人に対する攻撃の可能性、シリアのバッシャール・アサド大統領との和解、国内の政治的自由など、トルコに関する懸念があることを認めた。

「我々は、トルコの市民社会、メディア、政治、ビジネスリーダーに対する司法による嫌がらせが続いていることを深く憂慮している」とプライス報道官は語った。

2019年にトルコは、エルドアン大統領がNATOの主たる敵対国であるロシアから、主要な武器の購入を進めたことを受け、F-35プログラムから除外された。

AFP

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