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アレッポで親シリア政府軍を狙った自動車爆弾攻撃

2020年1月30日、シリアのマアッラト・アン=ヌウマーンでジェスチャーをするシリア軍兵士。(ロイター通信/Yamam Al Shaar/資料写真)
2020年1月30日、シリアのマアッラト・アン=ヌウマーンでジェスチャーをするシリア軍兵士。(ロイター通信/Yamam Al Shaar/資料写真)
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02 Feb 2020 04:02:22 GMT9
02 Feb 2020 04:02:22 GMT9

アザズ(シリア)/ベイルート:シリアの反政府武装勢力は1日、バッシャール・アサド大統領の領土拡大に対する反撃に出た。アレッポの親政権勢力に対し、自動車爆弾による自爆攻撃を2度行い、市の北東部に新しい境界線を設けた。

ロシア空軍の支援を受けたシリア政府軍は今週、反政府勢力が支配する北東部に大きく前進し、マアッラト・アン=ヌウマーンの町を占領した。これはダマスカスからアレッポ間の主要な幹線道路を確保するための攻撃の一環だ。

ジハーディスト組織「タハリール・アルシャーム機構(HTS)」による自爆攻撃は、アレッポ西端のジャミヤット・アル=ザワラ地区を標的にしたものだ。同組織の関係者によると、3つ目の自動車爆弾は遠隔操作で爆発した。

同組織の関連ニュースメディア「Ebaa」は動画を公開した。その中では、選ばれたタハリール・アルシャームの戦士たちがジャミヤット・アル=ザワラ地区への攻撃前に「死と聖戦への忠誠」を誓い、その様子を同組織の指導者ムハンマド・アル・ジャウラニ氏が見守っている。

イドリブ県と隣接するアレッポ地域を含むシリア北西端は、シリア最後の反政府組織の拠点だ。ここでアサド大統領はロシアとイランの支援を受け、敵の勢力が所有していた土地の大部分を奪還してきた。

シリア国営通信SANAAによると、軍は標的に達する前に4つの自動車爆弾を破壊した。シリア軍はジャミヤット・アル=ザワラ地区前線の武装勢力に向け、ロケット弾や砲弾を発射していると同メディアは伝えた。また、軍はアレッポの住宅地にもロケットを発射したという。

攻撃の結果について両サイドの説明は矛盾している。

アサド派として戦うレバノンのヒズボラが運営するニュースメディアは、シリア軍がヌスラ戦線による「猛攻」を阻止したと報じた。ヌスラ戦線は2016年にアルカイダとの関係を断つまでジャウラニ氏の組織として知られていた。

しかしジハーディスト派のニュースメディア「Ebaa」は、攻撃部隊がアレッポを見下ろす丘の上の家々を占領したと報じた。

政府による規制

タハリール・アルシャーム機構の関係者は、この攻撃はアサドを支持し、イランから支援を受けて戦う「イラン民兵組織」を狙ったものだと述べた。

アレッポ市は、東部のシリア政府軍が反政府勢力を破った2016年以降、完全に政府の支配下にある。

反政府組織関係者とシリア人権監視団の報告によると、アレッポの北東約50km、トルコが支援する反政府勢力は、アル=バーブ近郊の政府が掌握する地域を攻撃した。また反政府組織によると、トルコ軍はこの攻撃に参加していなかった。

政府が最近行った攻撃によって、新たに何万人もの市民がトルコ国境に押し寄せている。

トルコのタイイップ・エルドアン大統領は1月31日、トルコは戦闘が中断されない限りイドリブで軍事作戦を開始するだろうと述べた。

米国のシリア特使は30日、イドリブの戦闘は国際危機への不安を高めたと述べた。

すでに360万人のシリア難民を抱えるトルコは、新たな移民が押し寄せてくることを懸念している。イドリブ周辺にはロシアとイランの合意に基づいて設置された軍の監視所が12か所あり、そのうちのいくつかは前進する政府軍に包囲されている。

ロイター通信

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