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イスラエルには「独立した司法」が必要=ハリス米副大統領

カマラ・ハリス米副大統領は、在ワシントンイスラエル大使館が主催した建国75周年記念講演で、イスラエルの民主主義には「独立した司法」が必要だと述べた。(AFP)
カマラ・ハリス米副大統領は、在ワシントンイスラエル大使館が主催した建国75周年記念講演で、イスラエルの民主主義には「独立した司法」が必要だと述べた。(AFP)
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07 Jun 2023 08:06:25 GMT9
07 Jun 2023 08:06:25 GMT9
  • イスラエルのエリ・コーヘン外相はこれに対し、ハリス米副大統領がイスラエルの進めている司法改革の詳細について十分に知らされていなかったのだろうとの考えを示している

ワシントン: 米国のカマラ・ハリス副大統領は6日、イスラエルの民主主義には「独立した司法」が必要だと発言し、イスラエルで大規模な抗議活動を引き起こしているベンヤミン・ネタニヤフ首相の司法改革案をめぐる論争に割って入った。

「米国は、米国とイスラエルの関係の基盤となっている価値観を守り続けます。その価値観には、両国の民主主義を継続的に強化することも含まれます。(イスラエル)大使が述べたように、両国の民主主義は、強固な制度、抑制と均衡、そして最後に私から付け加えますが、独立した司法のうえに成り立ちます」とハリス副大統領は述べた。

副大統領の発言は、在ワシントンイスラエル大使館主催のイスラエル建国75周年記念講演でなされた。司法に関する彼女の発言は、拍手喝采を浴びた。

ハリス副大統領はまた、バイデン政権の「イスラエルの安全保障に対する断固とした決意」に繰り返し言及した。

イスラエル外相のエリ・コーヘン氏は、これに対し、ハリス米副大統領がイスラエルの進めている司法改革の詳細について十分に知らされていなかったのだろうとの考えを示している。また、司法改革は、よりバランスのとれた強力で独立した司法を実現することを意図していると述べた。

コーヘン氏はイスラエルの公共放送カンサスに対し、「改革についてハリス氏が何を懸念しているのか聞けば、問題となる条項一つすら挙げられないでしょう。ハリス氏が法案を読んだのかどうかは知りませんが、私の予想では読んでいないと思います」と述べた。

ネタニヤフ首相が提出した最高裁に関する改革案を受けて、街頭では数週間にわたる異例のデモが繰り広げられた。最高裁については、ネタニヤフ首相が属する宗教的国家主義者の政党連合から、司法の行き過ぎ、エリート主義的だとする非難が出ている。

バイデン米大統領を含め国内外からの圧力にさらされたネタニヤフ首相は、野党との合意形成を図るために改革を保留している。

反対派は、自身が否定する汚職疑惑をめぐり裁判中の首相が裁判所の独立性を脅かしていると考えている。

著名なエコノミストや国家安全保障関係者らは、イスラエルの民主主義的規範と経済力には独立した裁判制度が不可欠であるとし、その余波について警告している。

ハリス氏の講演の前に、イスラエルのイツハク・ヘルツォグ大統領がビデオ演説で、「近い将来」にホワイトハウス訪問と米国議会合同会議での演説を予定していると話した。訪問の日程は7月になる見通しだ。

バイデン米大統領は、イスラエルが中東の重要な同盟国であるにもかかわらず、今のところ、ネタニヤフ首相にホワイトハウスへの招待状を出していない。

バイデン氏が大統領に就任して以来、両首脳の間では冷え切った関係が続いている。バイデン大統領はここ数か月、ネタニヤフ首相に司法制度改革案を取り下げるよう圧力をかけてきた。

1990年代に3年間、そして2009年から2021年まで首相を務めたネタニヤフ氏は、昨年12月に再び就任し、第6期政権が発足した。
ロイター

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