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自動車業界の大物ゴーン氏、元フランス閣僚への金銭供与を否定

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20 Jun 2023 02:06:59 GMT9
20 Jun 2023 02:06:59 GMT9

ベイルート:レバノンの裁判官は19日、ベイルートでカルロス・ゴーン氏に対し、同氏に対する便宜の見返りに「収賄」を行ったとして2年前に起訴された元フランス閣僚との関係について審問を行ったと、本件に詳しい政府関係者が述べた。

前出のレバノン政府関係者によると、ゴーン氏はフランスのラシダ・ダティ元司法大臣との一切の取引を否定したという。ダティ氏は欧州議会のメンバーだった2010年から2年間にわたってゴーン氏の顧問として行った活動が告訴されている。

ダティ氏は2021年に、「選挙委任権を握っていた人物からの収賄」および「権力の濫用による利益の享受」により告訴された。ダティ氏には、当時の地位において違法とされるロビー活動を行った嫌疑がかけられている。

日産およびルノーの元トップだったゴーン氏はベイルートでの審問で、日産がダティ氏に100万ドルの弁護士費用を支払ったことを否定したと、匿名で語った前出の政府関係者は付け加えた。

政府関係者らによると、レバノン政府は先日新たに国際刑事警察機構(インターポール)からのレッドノーティス(通知)を受け取っており、19日にゴーン氏を審問のために召喚した。ゴーン氏はこの日、弁護士を伴って審問に現れた。

ゴーン氏が2019年末に日本から逃亡して以来、レバノンがレッドノーティスを受け取るのはこれが3回目となった。

レッドノーティスは国際的な逮捕令状ではないが、司法当局に対して容疑者を一時的に逮捕するよう求める通知だ。

19日のゴーン氏の審問は、昨年5月にフランス検察局の要求によりインターポールから通知されたレッドノーティスをレバノン政府が受け取って数日後に行われた審問以来となった。昨年の通知は、ゴーン氏とその他4人の人物に対し、マネーロンダリングと企業資産の濫用に関して2019年に開始された捜査に基づいて送付されたものだった。

ダティ氏はニコラ・サルコジ元大統領政権下で2007年6月から2009年6月まで司法大臣を務めていた当時、フランスおよび各国の政府から高い人気を集めていた。アルジェリア人とモロッコ人を両親に持ち、公営住宅で11人きょうだいの一人として育ったつつましい出自のダティ氏は、サルコジ元大統領にとって新たなフランスの多様性の象徴だった。ディオールの服、スティレットヒール、高価な宝石を好む派手なスタイルにより、ダティ氏はすぐに内閣におけるカバーガール的存在となった。

2019年、ゴーン氏は日本で取り調べを受けていた最中に保釈され、プライベートジェット機に積まれた箱に隠れるという形で大胆な逃亡を決行した。ゴーン氏は、自国の市民の引き渡しを行っていないレバノンへと逃れた。

日本の検察官らは、ゴーン氏の日本からの逃亡を助けたとして、3人の米国人を起訴した。

ルノーと日産はこの事件から距離を置いている。

レバノン、フランス、ブラジルの市民権を持つゴーン氏は、自身の潔白を繰り返し表明してきた。

AP

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