ドバイ:6日、イランは前日に国際水域でイラン船と衝突したタンカーを拿捕する裁判所命令が出ていたと発表した。米海軍は、タンカー2隻のうち1隻のイランによる拿捕を阻止したと発表した。
イラン・ホルモズガーン州の救援救急センターは、バハマ船籍の石油タンカー「リッチモンド・ボイジャー」がイラン船舶と衝突し、イラン海軍は同船を拿捕するよう裁判所命令を出したと、イラン報道機関IRINNに伝えた。
米海軍は、オマーン沖の国際水域で「リッチモンド・ボイジャー」から救難信号にを受信し、誘導ミサイル駆逐艦USSマクフォールを派遣したと発表した。 同海軍によると、イラン船はタンカーに停止を求め、発砲したが、マクフォールが到着した際に現場を離れたという。
イランは、「リッチモンド・ボイジャー」と乗組員7人を乗せたイラン船の衝突で5人が負傷し、船内が浸水し、タンカーは事故後も停止しなかったと発表した。 IRINNによれば、イラン船の所有者がタンカーの拿捕を要求したという。
「リッチモンド・ボイジャー」を管理する米石油会社シェブロンは、乗組員の無事を確認しており、同タンカーは通常通り運航していると発表した。
米海軍は数時間前に、同水域でマーシャル諸島船籍の石油タンカー「TRF Moss」が関与した事故に対応していた。
米海軍によると、イランはわずか1か月前、1週間でタンカー2隻を拿捕したという。
2019年以降、米国とイランの間で緊張が高まると、アラビア湾の戦略的海域で船舶への攻撃が相次ぐようになっている。
分析会社ヴォルテキサのデータによると、世界の原油と石油製品の供給の約5分の1が、イランとオマーンの間のチョークポイントであるホルムズ海峡を通過している。
ロイター