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アウン大統領との合意は終わり 影の大統領は認めない、とハリリ前首相が明言

金曜日にベイルートで開催されたラフィーク・ハリリ元首相の暗殺15周年記念式典で演説する、レバノンのハリリ前首相。 (ロイター)
金曜日にベイルートで開催されたラフィーク・ハリリ元首相の暗殺15周年記念式典で演説する、レバノンのハリリ前首相。 (ロイター)
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15 Feb 2020 08:02:16 GMT9
15 Feb 2020 08:02:16 GMT9

ナジア・フッサリ

ベイルート:父であるラフィーク・ハリリ元首相の暗殺15周年行事での演説で、レバノンのサード・ハリリ前首相は、ミシェル・アウン大統領との合意が終了したと発表した。 「ハリリ時代は終わっていません。私は、またスンニ派は、この国とこの国の政界にとどまります」と彼は宣言した。 

「合意の前に、私は友人のスレイマン・フランジエが大統領になる道を開こうとしたが、アウン大統領の支持者たちの妨害に遭った。何でも葬り去ろうとする人々は、進歩社会党、レバノン軍、そして今、ハリリの時代を葬り去ろうとしているのです」とハリリ前首相は訴える。

前首相はまた、名指しは避けつつも、自由愛国運動のゲブラン・バシル党首を批判した。 「アウン大統領は私がどれほど彼を尊敬しているか分かってくれているが、状況は2人の大統領を相手にしなければならない段階に達してしまいました。今は本物の大統領を守るために、影の大統領とやり合わなければならなくなっています。」

ハリリ氏はまた、ヒズボラも間接的に批判的した。 「アラブ人や湾岸地域の人々なしで、どうして観光産業を強化できるでしょうか?また、湾岸協力会議諸国における雇用機会の恩恵を受けているレバノン人の利益を、その国々で揉め事を起こす人々がいたのでは、どうやって保護できるというのでしょうか?」と彼は指摘する。

「イランからの資金はヒズボラの危機は解決しますが、レバノンの危機は解決しません。実際の財政政策なしには、国の政党は個々に独立して活動することはできないのです。」

ハリリ前首相はまた、自身の父親にレバノンの経済崩壊の責任を負わせようとする動きが続いていることを、強く批判した。

「最も危険なのは、ターイフ合意へのカウントダウンが始まっているのではないかという見方です。ラフィーク・ハリリ以前のレバノンがどんな状態だったか、彼がそれに対してどんな対策を取ったかは、人々が知っています。一方、彼らは国のために価値のあることを何もしませんでした。彼らは下水道さえ建設せず、代わりに、記録をでっち上げ、墓を掘り、告発をしただけだったのです。今の政治システムは、ハリリ以前の時代を議論し始め、ハリリに「世紀の取り決め」そして悪夢の再定住に対する責任を負わせようとしています。再定住は憲法で言及すらされていないのに、です」と前首相は語る。

「ハリリ大統領の暗殺後の困難に満ちた7年間は、彼らの30年にわたるパートナーであり、あらゆる騒乱に参加してきた少数派の権利についての協議に無駄に費やされてきました。電力のコストは公的債務の50%に達したのです」と彼は付け加え、内戦が終わって以来、未来運動の国会議員はエネルギー大臣を務めていないことを強調した。

「過去2か月で、未来運動にはもう先がないという声を聞いてきました。また、サウジアラビア、アメリカ、中国、そして世界はサード・ハリリを望んでいない、という意見も聞きました。しかし私は、アラブ主義の穏健派である未来運動が、ここにとどまり、決して活動を止めないことをお約束します」と前首相はつけ加えた。

未来運動の青い旗とレバノンの旗を掲げた何千人もの支持者と代表者たちが、ハリリ前首相の自宅とその周辺の通りに集結した。「あなたの殉教は革命だ」と書かれた横断幕も掲げられていた。

前首相の演説には、テイモア・ジャンブラット氏率いる民主会合の代表団、レバノン軍の議員・大臣の代表団、およびアルメニア・タシュナグ党およびファランヘ党の代表団、さらに駐レバノン・サウジアラビア大使およびアラブ首長国連邦大使らが出席した。

イクリム・アル=カリーブ(Iklim Al-Kharoub)地方から参加した若い男性、ワリッド(Walid)氏はアラブニュースに「人々はサード・ハリリの味方です。神が彼に強さを与えてくださいますように」と語った。

ベイルートから来たナビハ氏は、「彼の仲間たちは、彼が多くのことをしてくれたのにもかかわらず彼を欺いた。彼は政権の座に戻るべきだ」と話した。

ベイルートからのファルーク氏は次のように語った。「ラフィーク・ハリリは全員を活用したが、彼らは彼を権力の座から追い落として暗殺しました。彼らは今、彼の息子、サードに対して同じことをしようとしていますが、彼は逃げずに、より強くなって戻ってくると思います。彼が人気を失うことはありません。」

政治、宗教、外交関係者も、ラフィーク・ハリリ元首相の記念式典に、アレクサンダー・ザシプキン駐レバノンロシア大使を含め、同氏の墓を訪れた。

元首相が眠る墓の向かい側の殉教者広場では、ハリリ支持者と抗議者の間の摩擦が発生していた。

この記念行事において、マイク・ポンペオ米国務長官は次のように述べた。「ラフィーク・ハリリ元首相の暗殺は大量殺人事件です。ヒズボラと関係のある多数の個人が、このテロ攻撃に参加したとして告発されており、彼らは必ず正義の裁きを受けることでしょう」

ポンペオ長官は、ヒズボラがそのテロ攻撃や違法行為を通じて、レバノンの人々の最善の利益よりも、自身の利益とスポンサーであるイランの利益を重視していることを証明した、とも付け加えた。

「レバノンの人々の、改革、透明性、説明責任を求める平和的な呼びかけを、米国は誇りを持って支持し続けていきます」と長官は語った。

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