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イヴァンカ・トランプ、世界女性フォーラムでサウジアラビアの男女平等推進を称賛

ドナルド・トランプ大統領の顧問官を務めるトランプ氏は日曜、ドバイ女性協会がドバイで主催した世界女性フォーラムの初日に、過去2年間に大幅な改革を行った中東・北アフリカ(MENA)地域の王国と4つの国々を称えた。(Supplied)
ドナルド・トランプ大統領の顧問官を務めるトランプ氏は日曜、ドバイ女性協会がドバイで主催した世界女性フォーラムの初日に、過去2年間に大幅な改革を行った中東・北アフリカ(MENA)地域の王国と4つの国々を称えた。(Supplied)
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18 Feb 2020 01:02:40 GMT9
18 Feb 2020 01:02:40 GMT9
  • 王国ほか4つの国々がドバイの世界女性フォーラムで講演者から賞賛を受けた
  • 米大統領顧問菅イヴァンカ・トランプ氏、世界銀行総裁、IMF専務理事らと会合に参加

カリーヌ・マレク

ドバイ発:イヴァンカ・トランプ氏は、女性の移動する自由や女性の信用・金融サービスへの参画権を尊重する法律改正を通じて女性に力を与えるサウジアラビアの取り組みを称賛した。

ドナルド・トランプ大統領の顧問官を務めるトランプ氏は日曜、ドバイ女性協会がドバイで主催した世界女性フォーラムの初日に、過去2年間に大幅な改革を行った中東・北アフリカ(MENA)地域の王国と4つの国々を称えた。

「最後には進歩の積み重ねが奏功する」と氏は述べた。「バーレーンは職場差別を防ぐ法律を導入し、ヨルダンは女性が夜勤に就く能力を制限する法を撤廃した。モロッコは女性の土地に関する権限を拡大し、チュニジアは家庭内暴力との戦いに欠かせない法を導入した。

「私たちは皆、これらの成果と進歩を称えるべきだ。ただし今後も課題は多く、満足はしない」

トランプ氏によると、労働市場に参入し、起業、自己の潜在能力の完全発揮、自己の将来設計をすることが、さまざまな障害でできない女性は依然としてあまりにも多い。

この地域で女性が保有する法的権利は平均して男性の半分しかないが、経済面での平等が達成されると、世界の年間GDPは2025年までに6,000億ドル増える見込みだ。

氏は「この数字は、経済ブームをはるかに超えている」といい、「そうなれば、数百万人の人生の展望が開け、母親が子を養えるようになり、娘たちが最初の高校卒業者となり、若い女性が起業して雇用を創出できるようになる。これは、私たちが一緒に達成できる未来、達成しなければならない未来だ」と述べた。

氏は不平等の障壁を打ち破り、新しい機会の道を切り開いて数百万人に希望を与える勇気を称えた。

[caption id="attachment_9709" align="alignnone" width="700"] フォーラムには、アラブ首長国連邦の首相であり、ドバイ領主でもあるシェイク・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム氏も列席した。(AFP)[/caption]

ホワイトハウスの経済学者たちは、各国が5つの法的障害 - 機関へのアクセス、信用の構築、財産の所有と管理、自由な移動、女性の雇用制限 - に取り組むと、女性の経済活動で世界の年間GDPが約7.7兆ドル増える可能性があると解明した。

「想像してみてほしい。多くの人々の人生が変わり、都市が建設され、新しい学校が門戸を開き、子どもたちが救われる。私たちが一丸となり、私たちの未来にこれらの改革を組み入れられたなら」とトランプ氏は語った。

「今日ここにいる女性は、果敢なイノベーターから大胆な起業家まで実に多様だが、誰もが素晴らしいストーリーの担い手であり、それぞれの祖国に大きな機会をもたらしている。あなたこそが、これから新しい産業を想像し、新しい治療法を発見し、美しい作品を生み出し、世界中の人々の暮らしを改善する女性だ」

氏は、同地域の国々への願いとして、今後も互いに連携し一致団結して、新たな境地を拓き、法と文化に変化をもたらすよう訴え、その変化がすべての女性に自らの運命を自ら決定する機会、この地域と世界により多くの平和と繁栄をもたらす機会を与えるだろうと語った。

そして、ゆっくりとだが、進歩は起きている。国際通貨基金(IMF)によると、1990年に27%だった男女格差は、2018年には20%に低下している。

IMFのマネージングディレクターであるクリスタリナ・ゲオルギエバ氏は「潮流は変わろうとしていると私は確信している」と述べた。

「私たちはついに、女性が社会に進出し、それを男性が支持する姿を目にしている。これは男女平等が道徳的に正しいだけでなく、経済学的にも優れているからだ」

ゲオルギエバ氏は、女性起業家たちに敬意を表し、特に男性より優れた実績が証明されている中小企業(SME)分野での女性起業家を称えた。また氏は次のように述べた。「経済繁栄を望むなら、その余地を作らなければならない」

「40か国の成長率は5%以上ある一方で、世界の残りの国々は低迷している。それがわかっているのだから、女性による後押しが必要だ。」

最新のデータによると、100%男女平等の世界では、世界の富が172兆ドル増える。ゲオルギエバ氏は「私たちの世界は、はるかに豊かになれる」という。

「中東では女性の時代が訪れようとしている。MENAを先進経済国と同程度まで引き上げられると、(今後)数年間で生産高が1兆ドル増え、それを皆で共有できる。だから私たちは、非常に重要性の高い改善について話し合っていることになる」

[caption id="attachment_9710" align="alignnone" width="800"] 国際通貨基金(IMF)の専務理事、クリスタリナ・ゲオルギエバ氏は「男女平等は道徳的に正しいからこそ」、男性は女性の社会進出の流れを支持し始めていると述べた。(配給)[/caption]

経済的インパクトに加え、女性はより多様な職場と役員室をもたらし、ひいては「意思決定を向上する。女性は多くの場合、コンセンサス志向であると私たちは知っている」と氏は語った。

「女性が関与すると、私たちは地球上でより平和に過ごせる。これは実証された事実だ。だから、人類の社会福祉という見地から、女性の進出は素晴らしい恩恵だ。

さらに世界銀行は、この地域で労働力に加わる女性を男性と同程度まで増やすと、地域のGDPを47%押し上げる可能性があると推定している。

「現在、法律、社会規範、慣行上の男女差別で女性の権利と機会が制限されているために、5,750億ドルの地域収入が失われている」と世界銀行グループ総裁のデイビッド・マルパス氏は述べた。

「幸いなことに、男女両性の本格的な参画によってのみ各国経済が最大のポテンシャルを発揮することを認識する国が増えている。私たちは、各国が優れた開発成果を達成できるよう支援することに注力している」

[caption id="attachment_9711" align="alignnone" width="543"] 世界銀行グループ総裁のデイビッド・マルパス氏は同銀行が、女性の直面する成約をなくすよう協力していると述べた。(AFP)[/caption]

マルパス氏は、銀行が懸命に取り組んできた2つの重要分野 - 法規制と金融アクセス拡大 - に言及した。氏によると、この地域は従来「女性、ビジネス、法律」(WBL)レポートで最もスコアが低かったが、今年は最も大幅に進歩した。

「ヨルダン、レバノン、アルジェリア、バーレーンは多くの改革を成し遂げた」と氏は指摘した。

「アラブ首長国連邦、特にサウジアラビアで大半の改革が行われた。アラブ首長国連邦は、企業役員賃金の平等や女性の企業代表などの点で、多くの法改革を推進した。王国では法改正によって、女性が雇用差別から保護され、雇用主は妊娠中や産休中の女性を解雇できなくなった。そしてあらゆる国に、改善の伸びしろがある」

同レポートでは、サウジアラビアは100ポイント中70.6と評価された。前回のランキングと比べると、38.8も向上しており、GCC諸国で首位、アラブ諸国内では2位となった。「私たちは、事業主が女性の企業に対する企業調達量を2023年までに倍増すると約束した」とマルパス氏は述べた。

「私たちは、女性の直面する成約をなくすよう協力している。まだまだ課題は多いが、各自が何らかの役割を果たすことができる」

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