• 2名の外国人は空港から出国しようとしたところを拘束された。この2人は「イスラエルのためにスパイ活動を行うネットワークのメンバー」とされる

ベイルート：最近ベイルートでイスラエルのためにスパイ活動を行ったとして拘束された2人のロシア国籍の人物の身柄が軍の捜査判事のもとへ送られ、判事は彼らに対して逮捕状を発行したと、8月28日2人の司法当局者が明らかにした。

2人のロシア人は「数週間前に」ベイルートのラフィク・ハリリ国際空港から出国しようとするところを拘束されたとこの当局者たちは述べた。この2人は、匿名を条件に規則に則って情報を明かした。

レバノン公安総局のトップ、エリアス・バイサリ少将は25日、2名の外国人が空港から出国しようとしたところを拘束したと発表し、この2人を「イスラエルのためにスパイ活動を行うネットワークのメンバー」だと説明した。

少将は2人の身元と、逮捕の日時は明かさなかった。

ロシアの通信社スプートニクは26日、「ロシア大使館からの情報」として、ロシア領事館が拘束された2人と連絡を取り、拘束された理由を確認しようと努めていると報じた。ベイルートのロシア領事館はAP通信の取材に対してコメントを拒否したが、スプートニクの報道は正確だと述べた。

当局者によれば、軍事法廷の捜査判事ファディ・サウワン氏はこの2人を尋問し、「レバノンの安全を損なうセキュリティ情報を提供することでイスラエルの敵と取引した罪」で起訴した。氏は捜査を続けるために2人の身柄を別の判事のもとへ送った。

レバノンあるいはアラブ国籍者の場合、イスラエルのためにスパイ行為を行うとレバノンでは死刑に処せられる可能性がある。他の国民の場合も、厳しい処罰が課せられる。

レバノンの日刊紙アル・アクバルによると、2人のロシア人は男性とその妻で、イスラエルの情報機関に採用され、レバノンで武装集団ヒズボラの施設の写真を撮り、情報を集めるよう指示された。

1948年のイスラエル建国以来、レバノンとイスラエルは公式には戦争状態にある。

イスラエルとヒズボラは2006年、レバノンで1か月間交戦したが、決着はつかなかった。ヒズボラは過去にイスラエルのドローンを撃墜したと主張しており、またイスラエル軍も過去にヒズボラのドローンを撃ち落としたと主張している。

イスラエルはヒズボラをもっとも深刻で差し迫った脅威と見なしており、ヒズボラがイスラエルに向けて発射するために約15万発のロケット弾とミサイルを持っていると推定している。

AP