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モロッコ地震、死者少なくとも820人に増加

2023年9月9日、モロッコのマラケシュで発生した地震により破損した車とがれきの様子。(Al Oula TV/ロイター・ハンドアウト)
2023年9月9日、モロッコのマラケシュで発生した地震により破損した車とがれきの様子。(Al Oula TV/ロイター・ハンドアウト)
現地時間2023年9月8日金曜日遅く、モロッコのラバトで発生した地震の後、避難し携帯電話でニュースを確認する人々。(AP)
現地時間2023年9月8日金曜日遅く、モロッコのラバトで発生した地震の後、避難し携帯電話でニュースを確認する人々。(AP)
2023年9月9日、モロッコのマラケシュで地震の被害を確認する人々。(Al Oula TV/ロイター・ハンドアウト)
2023年9月9日、モロッコのマラケシュで地震の被害を確認する人々。(Al Oula TV/ロイター・ハンドアウト)
2023年9月9日、モロッコのマラケシュで地震の被害を確認する人々。(Al Oula TV/ロイター・ハンドアウト)
2023年9月9日、モロッコのマラケシュで地震の被害を確認する人々。(Al Oula TV/ロイター・ハンドアウト)
現地時間土曜日未明、モロッコで発生した強い地震の後、カサブランカの通りに集まる人々。(ロイター)
現地時間土曜日未明、モロッコで発生した強い地震の後、カサブランカの通りに集まる人々。(ロイター)
2023年9月9日、モロッコのマラケシュで発生した地震の余波でほこりに覆われた車。(Al Oula TV/ロイター・ハンドアウト)
2023年9月9日、モロッコのマラケシュで発生した地震の余波でほこりに覆われた車。(Al Oula TV/ロイター・ハンドアウト)
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09 Sep 2023 12:09:51 GMT9
09 Sep 2023 12:09:51 GMT9
  • 8日午後11時11分、マラケシュから南西に72kmの地点でマグニチュード6.8の地震が発生した
  • ラバト、カサブランカ、エッサウィラなどの沿岸都市でも強い揺れが感じられた

マラケシュ:モロッコの人気観光地マラケシュの近郊で発生した大地震による死者が少なくとも820人となった。当局が9日に死者数を更新した。以前の発表では600人以上となっていた。

内務省によると、負傷者は672人で、そのうち205人は重体だという。8日遅くに発生した地震のマグニチュードは6.8を記録し、モロッコの観測史上最大の地震となった。

米地質調査所(USGS)の報告によると、午後11時11分(GMT午後10時11分)、人気観光地マラケシュから南西に72km(45マイル)の地点でマグニチュード6.8の地震が発生した。

ラバト、カサブランカ、エッサウィラなどの沿岸都市でも強い揺れが感じられた。

マラケシュに住むアブデルハク・エル・アムラニさん(33)は電話で、「とても激しい揺れを感じて、地震だと気づきました」と話す。

「建物が動くのが見えました。私たちにはこの種の状況に対する反射神経が必ずしもありません。その後、外に出たらたくさんの人がいました。皆ショックを受けてパニック状態でした。子供たちは泣いており、親たちは取り乱していました」

「10分間停電し、(電話の)ネットワークも使えませんでしたが、後ほど復旧しました」と彼は言う。「皆、外に留まることにしました」

モロッコ内務省が声明の中で引用した仮報告書によると、この地震によって「アル・ホウズ州、マラケシュ県、ワルザザート州、アジラル州、シカウア州、タルーダント州で296人が死亡した」という。

エンジニアのファイサル・バッドゥールさんは、建物の中にいて地震の揺れを3度感じたと話す。

「この完全なパニックの直後、人々が路上に出てきました。今も屋外で寝ている家族がいます。この地震の威力がとても怖かったからです」と彼は言う。「まるで家のすぐ近くを電車が通り過ぎたかのようでした」

マラケシュ旧市街に伝統的な邸宅リヤドを3軒所有するフランス人のミカエル・ビゼーさん(43)は、地震の時はベッドの中にいたと話す。

「ベッドが飛んでいくかと思いました。半裸のまま路上に出ると、すぐに自分のリヤドを見に行きました。完全な混乱、真の大惨事、狂気の沙汰でした」

彼は、路上で倒壊した壁の瓦礫が積み重なっている様子を撮影した動画をシェアした。

ソーシャルメディア上には、マラケシュ旧市街のジャマ・エル・フナ広場で倒壊したミナレットの一部を撮影した映像も出回っている。

AFPの特派員は、余震を恐れる数百人の人々が同広場に集まって夜を明かしたのを目撃した。毛布を持っている人もいれば、地面の上で寝る人もいた。

地元に住むホウダ・オウタサフさんは、同広場を歩いていると地面が揺れ始めたと話す。

「本当に圧倒されるような感覚でした。私たちは無事ですが、まだショック状態です」

「家族のうち少なくとも10人が亡くなりました(…)とても信じられません。つい2日前には一緒にいたのですから」

同じくマラケシュに住むフェイサル・バドゥールさんは、車を運転している時に地震が起きたと話す。

「車を止めた後、どれほどの災害であるかに気づきました(…)叫び声や泣き声が聞くに忍びなかったです」

内務省は、当局は「介入して被災地を支援するために必要なリソースを全て動員した」と述べた。

マラケシュにある地域の輸血センターは負傷者のための献血を住民に呼びかけている。

地元メディアの報道によると、震源地に近い町アル・ホウズでは、ある家族が倒壊した自宅の瓦礫の中に閉じ込められた。

マラケシュから西に200kmのところにあるエッサウィラの住民の一人は、「地震の時には叫び声が聞こえました」と話す。

「人々は外で寝る方がいいと思って広場やカフェにいます。ファサードの破片が落下しました」

地震の影響についての予備的評価を提供するUSGSのPAGERシステムは経済的損失に関するレッドアラートを出し、甚大な被害が予想されるとしたうえで、災害は広範囲に及ぶ可能性が高いとした。

USGSによると、このレベルのアラートが出された過去の地震では国家あるいは国際レベルの対応が必要とされたという。

グローバルなインターネット監視団体ネットブロックスによると、マラケシュでは停電によりインターネット接続に障害が発生した。

モロッコメディアは、今回の地震はこれまでに同国を襲った最大の地震だと報じた。

ドイツのオラフ・ショルツ首相は哀悼の意を表明した。インドのナレンドラ・モディ首相は、地震のニュースに「心が痛む」と述べた。

この地震の揺れは隣国アルジェリアでも感じられた。アルジェリア市民防衛局によると、被害や死傷者は出ていないという。

2004年にモロッコ北東部のアル・ホセイマで発生した地震では少なくとも628人が死亡、926人が負傷した。1960年にアガディールで発生したマグニチュード6.7の地震は1万2000人以上の死者を出した。

隣国アルジェリアで1980年に発生したマグニチュード7.3のエルアスナム地震は、この地域で発生した地震としては近年の歴史の中で最も大きな被害を出した。

2500人が死亡し、少なくとも30万人が家を失った。

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