ジュマナ・ハミス【ドバイ】

日本はアラブ世界でサムライ文化やアニメの舞台としてもっともよく知られているだろうが、その一方で、大抵のサウジアラビア人には富士山が訪れてみたい場所のリストの一番に挙げられるようだ。

アラブニュース紙の依頼によるYouGov社の世論調査では、サウジアラビア人の77パーセントが、もし日本を訪れるとすれば、標高3776メートルの富士山頂が一番魅力的であると感じていることが分かった。

湾岸協力会議（GCC）諸国と北アフリカ地域の3033人の調査への回答の結果によれば、サウジアラビア人の10パーセントはすでに日本を訪れた経験があり、77パーセントは将来訪れるつもりである。

調査において日本の魅力のトップ3のうち第2位となったのは新幹線で、回答者の61パーセントが選ぶ人気の選択肢であるであることが分かった。

サウジアラビア人の46パーセントには、寿司が一番魅力的で、日本の漫画とコスプレ文化（45パーセント）、そして茶道のような日本の伝統文化（44パーセント）が続く。

東京在住のサウジアラビア人で東京工科大学の大学院で学んでいるOmar Al-Otaibiさんは、観光客は日本の首都を丹念に探索して隠された宝石のようなところを見つける必要があった述べた。

彼は、お台場、渋谷、新宿駅といったところの代表的なお店、特色のある地元のお店そしてウォーターフロントの眺めがサウジアラビア人の観光客に人気であると指摘した。

その他にサウジアラビアからの旅行客に人気の観光地は東京タワー、ディズニーランドとディズニーシー、鹿のいる奈良公園、京都の有名な金閣寺である。

「昔は、サウジアラビアから遠く、言葉の違いもあり、極東の国へ行きたいと思わせるほどの情報もなかっため、日本は観光旅行先としては人気がなかった」とAl-Otaibiさんは言った。

しかしながら、旅行に関する情報がソーシャルメディアでシェアされるのと同様に中東でのオタク文化の隆盛のおかげで、日本を訪れてみたいと思うサウジアラビア人の数は増加している。

「日・サウジ・ビジョン2030」を話題に挙げ、Al-Otaibiさんは両国間におけるビザ発行の手続きが簡素化され、来年にはサウジアラビアと日本の間の直行便が就航するのではないかと予測した。

一方、サウジアラビアは、同国での観光への対応の変化を約束する新しいビザ政策の導入で世界へ門戸を開け始めている。これにより大勢の日本人観光客がやってくると期待されている。

「日本の人々は旅行と探索が好きで、サウジアラビアは国としては、ビザの申請が難しく訪れることができなかった日本人のほとんどにとって神秘的な場所です」とAl-Otaibiさんは述べている。

二国間の合計貿易額は38億ドル（142億サウジアラビア・リヤル）であるが、「日・サウジ・ビジョン2030」は、サウジアラビアへの観光客の増加により、エンターテイメントと観光分野の同国のGDPへの貢献を増加させようとしている。

「我々はすでにサウジアラビアへの観光客数への影響を見ることができ、旅行会社や広告の増加から、ここ数年のうちにかなりの増加が予測できる」ともAl-Otaibiさんは語った。

彼の予想は、YouGov社が別に米国、中国、欧州5か国の9521人の意見を調査した結果によっても裏付けられている。

調査結果によれば外国からサウジアラビアへの観光の関心は増加していて、5人に1人は5年前よりも長期休暇先としてサウジアラビアを訪れる可能性が高くなっている。

YouGov社の調査は、サウジアラビア観光・国家遺産委員会による米国、英国、EUへの入国ビザを持つ人々をサウジアラビアに入国できるようにするという発表に一致した。