岩井文男・駐サウジアラビア日本大使は、アルタムラ・オマール・ラシッド氏の日本外務大臣表彰受賞を祝うレセプションを大使公邸で開催した。サウジアラビアのフリーランス通訳である同氏は、日本とサウジの二国間関係の促進に対する功績を認められた。
同氏は、サウジアラムコのプログラムのもとで日本の早稲田大学に留学し、そこで日本語能力を身につけた。
サウジアラビアに帰国後は、1990年から現在までフリーランス通訳として複数の日本の組織で働いてきた。
岩井大使はスピーチの中で、日本とサウジの政府や民間企業がプロジェクトを実現するうえでラシッド氏が果たしてきた多大な貢献を強調し、1998年のサルマン国王陛下(当時はリヤド州知事)による日本訪問や2013年の安倍首相(当時)によるサウジ訪問の際に同氏が優秀な通訳として活躍したことに言及した。
また、同氏が日本の多くの民間企業や政府機関から確かな信頼を得ていることを称賛し、その信頼は同氏の30年以上にわたる経験と深い専門知識によって支えられているとしたうえで、同氏が日本とサウジアラビアの間の相互信頼と円滑な交渉を促進するうえで大きな役割を果たしてきたことを強調した。
ラシッド氏はスピーチの中で、日本外務大臣表彰に対する感謝と、両国関係のさらなる発展に向けた自身の献身を表明した。
岩井大使はこの機会に、日本・サウジ・ビジョン2030のもとでの両国のパートナーシップの軌跡や、最近の両国間のハイレベル外交についても概観した。後者には、7月の岸田首相によるサウジ訪問や、9月の林外相(当時)による同国訪問が含まれる。いずれも、エネルギー、エンターテインメント、ヘルスケア、観光などの多くの分野における二国間関係のさらなる進展に弾みをつける訪問となった。
今回のレセプションには、サウジアラビアに進出している日本企業から多くのビジネスパーソンや代表が出席し、その様子を見守った。