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OPECプラス協定を決裂させたのはサウジアラビアではなくロシアだとサウジ大臣たちが述べる

オーストリアのウイーンにある本部の外に掲げられた石油輸出国機構(OPEC)のロゴ。(ロイター通信ファイル写真)
オーストリアのウイーンにある本部の外に掲げられた石油輸出国機構(OPEC)のロゴ。(ロイター通信ファイル写真)
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04 Apr 2020 06:04:35 GMT9
04 Apr 2020 06:04:35 GMT9

アラブニュース

リヤド:サウジアラビアの外務大臣およびエネルギー大臣が土曜日に、サウジがOPECプラス協定を放棄して国際原油価格を破綻させたとするロシアの主張を否定した。

サウジ通信社(SPA)が伝えた発表の中で、外務大臣のファイサル・ビン・ファルハン王子は、「ロシア連邦のウラジーミル・プーチン大統領のあるメディアが、原油価格下落の原因の一端はサウジアラビアがOPECプラス協定から撤退したことにあり、サウジはシェールオイル生産国を排除しようとしていると主張する声明を報じたとされる」と述べた。

「外相は、報じられた内容は真実を全く欠いており、サウジが協定を撤退したというのは正しくないと断言した」と報道は伝えた。

実際には、サウジアラビアと他の22カ国がロシアにさらなる減産と協定延長を説得しようとしたにもかかわらず、ロシアが合意しなかったのだと報じた。

シェールオイル生産に関するサウジアラビアの立場は知られているにもかかわらず、ロシアが「事実の改ざん」という手段に訴えざるを得なかったことにファルハン王子は驚きを表明したと報道は伝えた。

ファルハン王子は、サウジアラビアは米国エネルギーセクターの主要な投資国のひとつであることを指摘し、サウジにはロシアが主張するような「シェールオイル生産国を排除する」理由が全くないことを示唆した。

王子はさらに、サウジは「さらなる減産を果たしてシェールオイル生産諸国のために原油市場の均衡を図りたいと考えている」と述べた。

OPECプラスとは、石油輸出国機構(OPEC)の加盟諸国と非加盟の石油生産国との提携を指す。生産国に減産を呼びかけるこの協定は、原油価格の安定化を目的とするものだった。

別の声明で、サウジ・エネルギー相アブドゥラジズ・ビン・サルマン王子は、ロシア・エネルギー相アレクサンドル・ノヴァク氏の、サウジがOPECプラス協定の延長を拒否して協定から撤退したのだとする同様の主張を否定した。

ノヴァク氏が「すべての加盟国は4月1日からその義務から免除されると最初にメディアに宣言したのだ」とアブドゥラジズ王子は声明で述べた。

彼は、ノヴァク氏の発言が他の諸国に「低価格を埋め合わせて損失を補填するための増産」を決意させたのだと語った。

ドナルド・トランプ米大統領がサウジとロシアには1日当たり100万から150万バレルの減産を期待すると発言したのを受け、サウジアラビアは木曜日に石油輸出国の緊急会議を呼び掛けた。

ファルハン王子は、「原油市場の望ましいバランスを回復させる公正な合意」を実現すべく「ロシアが緊急会議で正しい決断を下すことを期待している」と述べた。

コロナウイルスのパンデミックにより世界原油市場は崩壊し、1バレル当たりの価格は年初の65ドルから34ドルに落ち込んでいる。

世界で何十億もの人々が移動を制限しているために、燃料需要は約3分の1に当たる1日当たり3000万バレルも落ち込んでいる。

1日当たり1000万から1500万バレルもの量を減産する国際協定には、産出量を国家管理していない国々の参加も必要となるだろう。そのなかには現在世界最大の原油産出国である米国も含まれる。

OPECとロシアなどの同盟国の会議は4月6日に予定されているが、減産量の正確な配分についての詳細は乏しい。会議の時間もまだ設定されていないとOPECの情報筋は述べた。

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