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サウジアラビアの観光機関がグリーンアラビア半島プロジェクト第9弾を開始

この結果は、アラビア砂漠の厳しい環境が化石形成に影響を与え、その外観を変化させたことを示していた。(SNS)
この結果は、アラビア砂漠の厳しい環境が化石形成に影響を与え、その外観を変化させたことを示していた。(SNS)
05 Nov 2019 05:11:05 GMT9
  • 前回までの研究では、アフリカからの最古の移住は、レバントだけでなくアラビア半島内部にも向かっていたという結論に至った。

リヤド:サウジアラビア観光・国家遺産委員会(SCTH)の国家遺産部門は、サウード国王大学、サウジ地質調査所、マックス・プランク研究所、オックスフォード大学およびクイーンズランド大学と協力し、「グリーンアラビア半島」科学プロジェクト第9弾の開始に向け準備を進めている。

SCTH国家遺産部門副会長のRustom bin Maqbool Al-Kubaisiは、重要な発見の数々により、委員会が本プロジェクトを高く評価していると述べた。

「これらの発見の中で最も価値あるものは、ネフド砂漠で発見された85,000年前の人間の足跡群です。この驚くべき発見は、人間がアフリカ外部へ広がって行き、アラビア半島へ辿り着いたことを示しています。タイマ州にあるウスタという名の古代湖の地でも、人間の指の骨が1つ発掘されました。このことにより、この地域が何百もの淡水湖が点在する豊かな草原であったことが証明されました」

本プロジェクトには、古文化財部門の職員やサウジ地質調査所、サウード国王大学の考古学者、サウジアラビアの大学生たちが参加していると彼は付け加えた。

SCTH考古学調査研究センター事務局長のAbdullah Al Zahrani博士は次のように述べている。「アフリカからの人類の移動は、人類の発展に関する研究のメインテーマです。人類の発展において、サウジアラビア王国の土地は、地理的に大陸間に位置しているために重要な役割を担っているのです」

彼は次のように付け加えた。「氷河期の初めに人類が居住した地域としての紅海地域の重要性により、最新の研究結果では、野生環境が、氷河期の和らいだ期間に人類の広がったことや拡大を試みたことの決定的な要因となったことが示されています。 当時のこの地域は生物多様性に富んでおり、川、湖、牧草地、平原が豊富にあったのです」

過去2年間にわたり、安定同位体の化石を使った研究がいくつか行われた。これら化石は石器や骨切りの跡、最近発見された屠殺器具に付いていたものだ。その結果、現在の東アフリカのサバンナと同じような環境が存在したことが明らかとなった。このことは、東アフリカにいた人類が広がったことと、彼らがこの地域に迅速に適応したことを示唆している。

この結果は、アラビア砂漠の厳しい環境が化石形成に影響を与え、その外観を変化させたことも示していた。

前回までの研究では、アフリカからの最古の移住は、レバントだけでなくアラビア半島内部にも向かっていたという結論に至った。これらの研究では、アラビア半島における人類、動物、環境の相互作用について深い洞察を得ることができる。

 SPA

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