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サウジアラビア、2030年までに電力の50%を再生可能エネルギーで発電することを目指す

サウジアラビアのリヤドの北、ウヤイナにある太陽熱プラントを見ているサウジアラビア人男性。(ロイター資料写真)
サウジアラビアのリヤドの北、ウヤイナにある太陽熱プラントを見ているサウジアラビア人男性。(ロイター資料写真)
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20 Jan 2021 05:01:23 GMT9
20 Jan 2021 05:01:23 GMT9
  • この目標とその他の目標を、サウジアラビアの代表団が国際再生可能エネルギー機関の会議で強調した

ヘブシ・アルシャムマリ

リヤド:サウジアラビアは2030年までに国内の電力需要の50%を再生可能エネルギーで発電し、残りをガスで賄うことを目指している。

この目標は、19日に開かれた国際再生可能エネルギー機関(IRENA)の第11回総会でキング・アブドゥッラー原子力・再生可能エネルギーシティのハリド・アル・スルタン会長が行ったスピーチで強調された。同氏は、18日に始まり、21日まで続くバーチャルイベントでサウジアラビアの代表団を率いている。

サウジアラビア代表団は、再生可能エネルギーの利用を世界および地域レベルで促進するという目標を達成するためにIRENAが行っている取り組みに感謝の意を示した。

サウジアラビアは、産業、サービス、テクノロジーのローカライゼーション、人材育成を含む、持続可能な再生可能エネルギー部門の創設に取り組んでいる、とアル・スルタン氏は述べた。同国は、この部門を構築するために必要な主要な枠組みを特定することでこれを行っている。

「サウジのエネルギー省は、エネルギー大臣の直接・継続的な監督の下、同国の『ビジョン2030』に沿って国家再生可能エネルギー計画の目標を達成するため、民間部門のこの分野への参加を促す方針を承認し、再生可能エネルギー計画の規定を更新した」と同氏は補足した。

エネルギー省はエネルギー部門の全ての関連団体と協力し、同部門を、エネルギー研究・測定やデータ収集、規制・開発、再生可能エネルギーにおいて同国の能力を活用するシステムに変革することに取り組んでいる。

アル・スルタン氏はまた、総会で議長国としての役目を務めているスペインと、副議長国のアルバニア、コスタリカ、ガーナ、インドを称賛し、最近IRENAに加盟した国々を歓迎した。

同氏は、COVID-19のパンデミックがもたらした異例の地球規模の課題に取り組む上で、全ての国が協力することの重要性を強調し、地球規模の課題や危機を乗り越え、万人のためにより豊かな未来を築くための、課題や危機への対応における連帯と協力の精神を称賛した。

同国は、このことを念頭に置き、いくつかのプロジェクトやイニシアチブを開始した、とアル・スルタン氏は述べた。その中に含まれているのは、同国のスマートシティ開発計画「NEOM」でのグリーン水素製造計画や、サウジ・アラムコとその子会社SABICによる、二酸化炭素を回収・貯留し、それを製造に利用する計画、ブルーアンモニアなどの生産物の使用などだ。それらはG20首脳らが支持している。

このような計画は、地球温暖化を防ぐための排出管理への包括的、統合的、現実的アプローチの代表例だ、と同氏は付け加えた。

「サウジアラビアは、再生可能エネルギー分野での新技術の実現や、産業・サービスバリューチェーンにおける現地調達率の上昇、サウジのノウハウのローカライゼーションとそれへの商業的見地からの投資、必要な人的資本への資格付与を目的とした他のプロジェクトやイニシアティブも数多く立ち上げた」とアル・スルタン氏は述べた。

キング・サウード大学原子力学部のMohammad Alasheikh準教授はアラブ・ニュースに対し、再生可能エネルギーは比較的安価であり、環境を汚染している二酸化炭素の排出量を減らすことができるため、再生可能エネルギーの利用拡大は多くの国の目標になっていると語った。

「我が国には能力がある」と同氏は述べた。「例えば、リヤドは(太陽光発電のための)太陽の明るさのレベルが高い。しかし、エネルギーミックス政策ではデメリットを避けるために賢明な選択をする必要があるので、代わりの解決策を広範囲にわたって徹底的に研究しなければならない」

「例えば、太陽エネルギーのマイナス面の一つは深刻な化学汚染で、エネルギーを作り出す場所に影響を及ぼす。原子力の主なマイナス面は、核廃棄物と巨額の現金(出資)と資源(への投資)だ」

Alasheikh氏は、サウジアラビアの学術機関と科学機関が協力し、国に最大の利益をもたらす再生可能エネルギー政策を立てることができると述べた。エネルギー省はサウジの大学と緊密に連携し、この部門における国の能力を構築し、国家的機構を運営・維持できるようにすべきだと付け加えた。

例えば、アブドルアジズ国王大学とキング・サウード大学の工学部は、「サウジの原子力技術者への資格付与において極めて重要な役割を果たしてきた」と同氏は述べた。

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