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今週のスタートアップ:サウジの太陽エネルギースタートアップは未来の建物に対し明確なビジョンを持つ

このスタートアップは未来の建物のための透明な太陽光発電装置(PV)を生み出している。(提供写真)
このスタートアップは未来の建物のための透明な太陽光発電装置(PV)を生み出している。(提供写真)
このスタートアップは未来の建物のための透明な太陽光発電装置(PV)を生み出している。(提供写真)
このスタートアップは未来の建物のための透明な太陽光発電装置(PV)を生み出している。(提供写真)
このスタートアップは未来の建物のための透明な太陽光発電装置(PV)を生み出している。(提供写真)
このスタートアップは未来の建物のための透明な太陽光発電装置(PV)を生み出している。(提供写真)
このスタートアップは未来の建物のための透明な太陽光発電装置(PV)を生み出している。(提供写真)
このスタートアップは未来の建物のための透明な太陽光発電装置(PV)を生み出している。(提供写真)
12 Nov 2019 07:11:16 GMT9
  • この起業家たちは世界にはエネルギーに対する切迫したニーズがあると強く信じ、サウジアラビアに革新的なソリューションをもたらそうとしている。

アシール・バシュラヒール

サウジを拠点とする革新的なソーラーウィンドウのスタートアップは、世界中で高まっているクリーンなエネルギー源への需要を解決しようとしてきた。

キング・アブドゥッラー科学技術大学(KAUST)の生んだ受賞歴もある企業アイリス(iyris)は、熱を遮断しエネルギーを節約すると共に、電気も生み出す特殊なハイテクガラスを作り出すために設立された。

4人のソーラーエネルギー専門家、デリヤ・バラン教授、ダニエル・ブライアント博士、ニコラ・ガスパリーニ博士、およびジョエル・トラウトン博士がこの企業の共同創業者であり、頭脳である。

「私たちはこの大きな問題に対し、実行可能で、持続可能で、再生可能なソリューションをもたらし、環境に優しい代替手段を見つけようとしています」と、KAUSTで材料科学と工学の助教授を務めるバランは言う。

「私たち(アイリス)は、特にサウジアラビアのような地域を含むあらゆる場所において無料で手に入る太陽の光を電気の形に変換する目的を持って、エネルギー捕獲装置に集中的に取り組んでいます」と、彼女は付け加えた。

この起業家たちは、世界にはエネルギーに対する切迫したニーズがあると強く信じ、サウジアラビアへ革新的なソリューションをもたらそうとしている。

バランはアイリスについて、KAUSTの自分の研究室から始まった「非常にエキサイティングなチーム」だと言う。「このチームと私はソーラーエネルギー関連の問題に取り組んでいました。そして起業の背景となるアイデアを思いつきました。私たちの研究成果が、将来のエネルギー問題に対する実行可能な解決策となる可能性があったためです」

このスタートアップは未来の建物や温室向けに、窓で電気を生み出すための透明な太陽光発電装置を作り出している。この窓は熱も遮断し、電源としても使える。

始めは砂漠からアイデアを得た多くの社名が検討されていたが、その後チームが「アイリス(iris)」という名前を思いついた。アイリス(虹彩)とは、目の角膜の裏にある薄膜のことである。「科学チームである私たちは、その中に『y』を入れることにしました。『y』は、光の波長を表す単位のギリシャ文字ラムダを逆さまにしたものです。自分の目で真実を見る、ということを表しており、それはつまり光について言っています」と、バランは述べる。

KAUSTソーラーセンターの研究員ガスパリーニは、このフィルムと競合品との違いを指摘する。「不透明な従来の光発電装置とは異なり、透明なソーラー技術です。アイリスによってどんな窓でも電気を生み出すことができるようになります」

トラウトンは次のように言う。「アイリスは建物の外側に組み込まれるので、設置コストが従来の光発電技術よりも大幅に低くなります」

アイリスのようなプロジェクトは環境にとって重要であると、彼は付け加える。まさに電気が使われる場所で、温室効果ガスを排出することなく電気の生成を可能にするからだ。そして、ある意味で建物の外側が自前の発電所になると述べた。

同社の製品は、特に中東や北アフリカなどの温暖な気候の地域の高層ビルや農業用温室をターゲットとする。

「現在はこの技術を商業化するため、とても忙しく取り組んでいます。今後2年以内に市場に出せると期待しています」と、トラウトンは話した。

アイリスの最高執行責任者ブライアントは、KAUSTが起業センター内の研究室や施設を提供することで、同社の初期の発展を助けてくれたと述べる。そして同大学は引き続き、このベンチャーの発展を支援するという。

アイリスは昨年、SABB銀行が後援するKAUSTのTAQADAMスタートアップ・アクセラレータ・プログラムの第2コホートに輝いた。そして最近、製品開発フェーズを開始するためのシード資金調達に成功している。

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