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ミスクグローバルフォーラム、仕事にまつわる変化について議論

仕事にまつわる変化に関するセッションのパネリストはミスク財団CEOバドル・アル = バドル博士、ヘニング・ラーセンスタジオ共同経営者アルヨハラ・アル=サウド王女などだった。(写真 / ジヤド・アル = アルファジ)
仕事にまつわる変化に関するセッションのパネリストはミスク財団CEOバドル・アル = バドル博士、ヘニング・ラーセンスタジオ共同経営者アルヨハラ・アル=サウド王女などだった。(写真 / ジヤド・アル = アルファジ)
14 Nov 2019 08:11:45 GMT9

ノール・ヌガリ リヤド

水曜日、2日目を迎えたミスクグローバルフォーラムでは、「Dinosaur or future-fit? Careers in a post-job era (恐竜か未来に向けての適応か?ポストジョブ時代のキャリア)」と題するセッションが開催された。

セッションでは仕事にまつわる変化についての議論が行われた。パネリストはミスク財団CEOバドル・アル = バドル博士、ヘニング・ラーセンスタジオ共同経営者アルヨハラ・アル=サウド王女、トニー・エルメル財団CEOイフエインワ・ウゴチュク氏、Piipee創業者兼CEOエゼキエル・ダ・ロサ氏などであった。

サウジ初の女性建築家の一人アルヨハラ王女は、働き始めたころに直面した困難について語った。

「当時、女性が働いている組織はほとんどありませんでした。くじけず探しているうちにチャンスに出会い、とにかくそれを摑みました」と王女は語った。

「私は力を付けてジュニア・アーキテクトとして仕事を始めました。徐々にスキルを身に付け、高度なツールも使いこなせるようになり、サウジでビジネス開発マネージャーになったのです」

アル = バドル博士は「ミスク財団やサウジ教育省などの多くの組織はスキルアップや高度なツールを使う能力を身に付けるための教育に力を入れています」と語った。

博士によれば、教育省は労働マーケットによりフィットするカリキュラム作りに取組んでいるところである。

しかし博士は若者たちに積極的なスキル獲得を強く促し、こうも言った。「自分のキャリアには自分で責任を持ちましょう。教育システムが変わるのを待っていてもだめです」

「今の仕事は前の世代のそれとは非常に違っています。そして私たちの子供の仕事はまた、今の仕事とは大きく違ったものになるでしょう」と博士は述べた。

博士は、従来大学は技術面のスキルを伸ばすことに力を入れパーソナルスキルは二の次にしてきたが、これからはパーソナルスキルを伸ばす必要があると強調した。

博士によれば、パーソナルスキルには職業的な倫理感、プレゼンテーション力、話す力、感情面での知性などが含まれ、パーソナルスキルを教え始めた大学もある。ミスクもこのようなスキルを強化するための特別プログラムを作成した。

博士は学生に、先手をとって行動するように、大学がカリキュラムや教育システムを変えるのを待っていてはいけない、と呼びかけ、政府は起業家、フリーランサー向けの、あるいは伝統を重んじる人々さえも対象とした多くのパーソナルスキル強化プログラムを用意しているし、そのほかにもミスクのプログラムやインターネットなどこの種のスキルを身に付けられる場所はたくさんあると述べた。

博士はミスクをはじめとする多くの組織がスキルアップや新しいツールの利用に向けての訓練に重点的に取り組んでおり、教育省も新カリキュラムを発表しようとしていると述べた。さらに大学と主要企業が提携して今の労働マーケットや仕事に合わせたコースを提供しているケースもある、と紹介した。

ウゴチュク氏は「コンピューターとAI (人工知能) ができないことの一つは共感を示すことです。人間にはそれができます。そして将来重要になってくるのはそれなのです」と語った。

ウゴチュク氏の財団はアフリカの起業家10,000人を対象に各種トレーニングを行ってきた。「キーワードはトレーニング、トレーニング、とにかくトレーニング、です」と氏は語った。

「私たちはテクノロジー活用の重要性を強く強調しています。現在第四次産業革命が進行中ですがアフリカはそれを逃すわけにはいきません」と氏は述べ、さらに「多くの起業家たちは今はまだ存在しないソリューションを実現しようとしています」「起業とはビジネスを始めることではなく」「 むしろビジネスを考え得るベストな方法でやっていこうとする姿勢を指します」と語った。

ウゴチュク氏は「人は誰でもその人独自の生まれながらの才能を持っています。私たちはそれが素晴らしい成果につながるようその才能に働きかけていかねばなりません」と述べた。

16歳で起業したダ・ローサ氏は「一番大事なのは人々を幸せにしその夢の実現を支援することです。そうしていれば、チームができます」と語った。

彼はこうも述べた「起業家であるために大切なことは、実行し前進することです。ここにいる皆さんは何かができるし、何かを変えることができる人たちだと思います」

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