• 国連のサウジ王国代表は安全保障理事会会合において、問題の原因とその影響に向き合うためには、総力をあげて協調し取り組む必要がある、と語った
• 国際社会は、武力紛争の影響を受けている子供たちに大きな関心をもって対処せねばならない、とアル・ムアリミ氏は述べた。

アラブニュース

ロンドン：サウジアラビアは、世界中の武力紛争の脅威にさらされている子供たちの保護は、国際社会のすべての国々が共有すべき責任であると信じている。

アブダラ・アル・ムアリミ氏は、自国はこの問題の対処を目的とした多くの国際的枠組みにすでに参加していると述べ、根本原因と悪影響と向き合うために、総力をあげて協調し取り組むよう呼びかけた。

サウジアラビア大使は、国連安全保障理事会における「子どもと武力紛争」のバーチャルセッションの中で、次のように述べた。「武力紛争下の子供たちを保護することは、平和を構築し、紛争の影響を受けている国々がより安定した豊かな未来を築けるように、均質な世代層を創出するためには、何にもまして重要です」。

国際社会は、暴力の連鎖を断ち切り、戦争が若者に与える悪影響に対処し、過激主義や暴力の温床となる環境を生み出さない対策を講じることで、子供たちのために新たな現実を創り出すなどの方策により、武力紛争の影響を受けている子供たちに大きな関心をもって対処せねばならない、と付け加えた。

アル・ムアリミ氏は、最近発表されたグテーレス国連事務総長による「子どもと武力紛争」に関する報告書を歓迎すると述べた。報告書では、イエメンのアラブ連合が子供の保護に尽力していること、国際的な基準に従って子供の保護を強化するために重要な措置を講じていることが明記されている。子供の保護を達成するために行っているアラブ連合の取り組みが、他の紛争地域の同様の連合が子供たちを保護するためのモデルとして役立つ可能性があるという点が、報告書に反映されている、と大使は付け加えた。

「アラブ連合に起因する問題数については懸念があるものの、事務総長の報告書により、一部の当事者による悪質な主張が無効であることが証明された。その一部の当事者は、子供の保護とは一切関係のない政治目的のために連合の真のイメージを歪めようとして、イエメンにおいてアラブ連合が実際には建設的な役割を果たしているにもかかわらず、その事実から注意をそらす「仮想現実」を作り出すために、捏造を行うことを唯一の目的としているのである」と、アル・ムアリミ氏は述べた。

また、国連の「子どもと武力紛争」の特別代表、ヴィルジニア・ガンバ氏を信任し、彼女が世界中の子供たちの保護において積極的に任務を果たしていることを、サウジ王国として支持すると繰り返した。

「我々は、イエメンの武力紛争下の子供たちを保護するための仕組みづくりにおいて、彼女とアラブ連合との間で建設的な協力関係を継続することを期待しています」と、付け加えた。

アル・ムアリミ氏はまた、国連事務総長の報告書は、「イランが支援するフーシ派がイエメンにおいて破壊的行為を行っていることを、改めて示しました。この報告書は他の多くの証拠の中でもとりわけ、フーシ派の民兵が、紛争終結を望んでいないこと、そして子供を含むイエメン人に対するおぞましい犯罪の加害者であることを証明しています」と、述べた。

さらに、フーシ派が和平への取り組みを拒否し、最近ではマアリブの民間人への攻撃をエスカレートさせていることは、フーシ派の敵対的なイデオロギーや権力への野心の証拠であり、正当なイエメン政府に対するクーデターが国民に与える影響、国家資源の流出、国民の間に生じた混乱や飢餓、病気などを全く意に介していないことを示している。

また、報告書には、イランがいかにこの地域に悪影響をもたらしているかが記されているという。イランは内政干渉した国々の国民に及ぼす壊滅的な影響について一顧だにせず、拡張主義的政策を押し付けようとしているのである。

アル・ムアリミ氏は、安全保障理事会と国際社会に対して、イエメン人、特に子どもたちにこれ以上の苦しみを与えない政治的解決策を探ろうとしている国連の取り組みを支持し、フーシ派に平和の道を選ばざるを得なくなるような、あらゆる圧力をかけるよう求めた。