• ある事件では、不明な依頼人からの1億3600万リヤルもの入金と送金について、居住者と市民が銀行職員に補助を求めて賄賂を贈った
• 別の事件には、建設許可証、契約の延長、罰金の減額や違法な物件購入を引き換えとした不正な支払いが関わっていた

アラブニュース

リヤド：サウジアラビアの国家汚職防止委員会（Nazaha）職員は、同機関が最近調査と起訴を実施した、多数の刑事事件について詳細を公表した。

最も大きな事件の1つでは、商業組織が保有する銀行口座の不明な依頼人から700百万リヤル（187万ドル）を入金することと引き換えに、旅費や宿泊費を含む賄賂を受け取った罪で銀行員が逮捕された。賄賂を贈った市民や居住者も逮捕されている。

調査員によれば、逮捕された市民や住民は王国内の銀行へ1億3600万リヤルもの金額を入金し、5ヶ月の間にそれを海外へ送金していた。

2つ目の事件は、技術コンサルタント会社勤務の居住者が40万リヤルを受け取り現行犯逮捕されたというものだ。工業用複合建造物の違法建築へ許可証を発行することと引き換えに、合計で280万リヤルが支払われていた。この計画には地方自治体職員も関わっており、関与していた職員は100万リヤルを受け取って逮捕された。

別の事件には、通信会社勤務の技術者と2人の仲介者が関わっていた。支払いが行われなければ契約を打ち切るという脅迫メールを技術者が送った後、通信会社と商業組織間のネットワーク実装計画延長と引き換えに合計45万リヤルが支払われ、彼らはそのうち22万5000リヤルを受け取って逮捕された。

また別の事件では、地方自治体から倉庫運営者に課された罰金の減額と引き換えに、16万2000リヤルを受け取った居住者が逮捕された。調査員らは賄賂の最終的な受取人が自治体の技術課長だったことを明らかにし、技術課長は居住者からの支払いを受けたことで逮捕された。また、この技術課長が違法な物件購入の補助と引き換えに100万リヤルを受け取っていたことも調査により判明した。

他方では、違法に建設された建物へ許可証を発行する代わりに支払われた25万リヤルのうち、15万リヤルを受け取った地方自治体職員が逮捕されている。

さらには、医療処置アナリストとして慈善団体で働いていた居住者が関わっていた事件もある。容疑者は、居住者が治療を受けるための承認を団体から発行し、1万5000リヤルの支払いを受け取って逮捕された。

Nazahaは引き続き、公的資金の着服、個人的利益を目的とした職権濫用、またはその他の方法で公共の利益を害することに関与した人物の特定と起訴を行っていくと述べた。また上記の犯罪には時効が存在しないため、犯人は退職後であっても追求を受け、罪を問われる可能性があることを強調した。