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サウジのサイバーセキュリティは男女平等の労働力で成功している

2018年8月1日にジェッダで開催されたハッカソンにはサウジ女性も参加した。(AFP)
2018年8月1日にジェッダで開催されたハッカソンにはサウジ女性も参加した。(AFP)
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08 Mar 2022 03:03:34 GMT9
08 Mar 2022 03:03:34 GMT9
  • 女性の権利拡張は王国の改革プラン「ビジョン2030」の中心
  • デジタル化戦略の一環として、当局はサイバーセキュリティの向上を企業に通達

ディーマ・A・クデイル

ジェッダ:サウジアラビア経済の多くの分野と同様、サイバーセキュリティは長らく男性中心の世界だった。しかし過去5年間に社会の解放が進み、IT業界にも女性が大きく進出してきている。

サウジ通信社でサイバーセキュリティのアナリストを務めるヌジュド・アル・アブダリ氏も、そんな女性の1人だ。「女性の姿が増えてきました」と彼女はアラブニュースに語る。「彼女たちはよく働き、頼りになります。どんな場所でも、どんな仕事でも成長しようとしています」

アル・アブダリ氏はこれまでのキャリアを振り返り、習得しなればならないことは多かったが、懸命な努力で乗り越えたと話す。「やりがいのある仕事です。規律と一貫性が求められ、問題解決のために様々な視点を受け入れる、開かれた姿勢も必要です」

「また、書く作業もたくさんありますが、私は書くことが大好きです。常に何かを読み、調査を重ね、学習することが書くことの基礎になっています。自分に満足してしまったら、この世界で成功するのは難しいです。ですから、向上しようという意欲が常にあります」

スハ・マガラビ氏は、2019年にサイバーセキュリティの世界に入った。当初は金融業界で様々な役割をこなし、主に規制関連を担当していた。そして翌年には保険会社で管理職となり、デジタル化を担当した。

スハ・マガラビ氏(提供写真)

「この5年ほど、ビジョン2030に合わせて、王国内でサイバーセキュリティに対する関心が高まっているのを感じます。そこには、サービスのデジタル化や、世界クラスの政府サービスを提供する取り組みが含まれます」とマガラビ氏はアラブニュースに語ってくれた。

「最近はサイバー攻撃や脅威が増加し、クラウドコンピューティングの導入も進んでいます。また、『モノのインターネット』も様々な業種で進んでいます。そのため、王国の重要な利益や国家の安全、重要なインフラやサービス、活動を保護する必要性が向上しています」

情報技術には小さい頃から関心があった、とマガラビ氏は言う。「いつも新しいアプリケーションで学習したり、遊んだりしていました。大学卒業後にITセキュリティ分野で機会に恵まれ、それがこの世界に入るきっかけとなりました」

「自分で情報セキュリティを選んだというより、情報セキュリティが私を選んだと言えるでしょう。それ以来、この分野をもっと学ぼうという意欲は増しており、今も途絶えていません」

サウジ中央銀行や国家サイバーセキュリティ庁(National Cybersecurity Authority)といった国内の規制機関は、すべての企業に対し、サイバーセキュリティの体制を強化し、潜在的な脅威に対して資産やデータ、ネットワークを守るよう促している。

「Saudi Federation of Programming and Dronesによると、国内のサイバーセキュリティ業界では女性が労働者の45%を占めています」とマガラビ氏は言う。

「王国のビジョン2030ではサウジアラビア女性の権利拡張が中心に据えられており、サイバーセキュリティ分野も近年成長しています。市場での機会は増え、特にサウジ女性のために世界クラスの労働力を構築し、すべての分野でそれを実現することが求められています」

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