アミン・アッバス

アブダビ：日本各地からの新鮮な食材を使ったシンプルで美味しい料理の提供を理念とする、現代的な日本料理のコンセプトレストラン「OTORO」がアブダビにオープンした。

国立水族館のようなアブダビの象徴的なランドマークの中に位置し、グランドモスクを眺めることができる「OTORO」は、現代的な和風デザインの繊細さに触発されたシンプルなインテリアを誇る。レストランは親しみやすい雰囲気で、オープンキッチンではシェフの動きを遮られることなく眺めることができる。ホールには、個室も含めて屋内に60席、ウォーターフロントテラスに40席用意されている。

「OTORO」のゼネラルマネージャーをつとめるアントジン・ジョンソン氏は、アラブニュース・ジャパンに、レストランの来歴と主なコンセプトを語った。「『OTORO』は2022年4月にアブダビのアルカナ地区にオープンしました。『OTORO』の理念はシンプルで、鹿児島の和牛、東京の大トロ、北海道のウニなど、日本各県の新鮮な食材を使った極上の料理です」

アブダビでの「OTORO」設立とオープンの課題について、ジョンソン氏は次のように述べた。「『OTORO』は『ホワイトライス』にとって初めての首都進出であり、新しい場所でビジネスを始めるのと同様にアブダビの市場を理解することは当初の課題でした。とはいえ、最小限の挑戦で比較的スムーズな経験をすることができて幸運でしたし、コンセプトがよく受け入れられたことに感謝しています」

『OTORO』で日本料理を試した人からの反応やフィードバックについて、ジョンソン氏は次のように述べた。「これまでのところ、お客様からの反応とフィードバックは素晴らしいものでした！お客様は、食材の品質だけでなく、レストランの見事なサービスと雰囲気を高く評価しています。アブダビのミシュランガイド2023に認められ、オープン初年度にビブグルマンを受賞したことも、非常に誇りに思っています」

このレストランは最高級の和牛と、市内最高のレストランに匹敵する日本から特別に空輸された新鮮な魚介類を提供している。

「OTORO」の料理長スス・チュエン氏はアラブニュース・ジャパンに対し、日本料理に関する自らのエピソードや経験について次のように語った。「私はもともとマレーシア出身で、シンガポールで受賞歴のある数々のレストランで働いていました。『IGGY’s』もその一つで、そこで日本の食材について学び、取り組み始めました。私は10年前にUAEに移住し、ドバイに拠点を置くレストラン『Zengo』と『3Fils』のオープニングチームでした」

「今は、『ホワイトライス』のコーポレートシェフとして、国際的に高く評価されているシェフのアクマル・アヌアル氏と共に、キッチンの運営と料理の方向性において舵取りをしています。私たちは一緒にこのグループのポートフォリオを監督してきました。このポートフォリオには、ミシュラン一つ星を獲得した『11 Woodfire』と、ミシュランのビブグルマン受賞者である『Goldfish』と『OTORO』が含まれています」

「最近では、金沢にある有名なルレ・エ・シャトーでミシュラン2つ星を獲得した料亭の銭屋で懐石のトレーニングを受けました」と同氏は付け加えた。

日本料理のコンセプトについて、チュエン氏は次のように述べた。「過ぎたるは及ばざるがごとし。私たちは、食材を輝かせながら、独自のタッチをメニューに取り入れることを信条としています」