リヤド：サウジアラビアと国連は、「持続可能な開発のためのハイレベル政治フォーラム」において、世界の環境課題への対応について協力強化へ向けた方法について議論を行った。

サウジアラビアのファイサル・ビン・ファデル・アル・イブラヒム経済・計画相は国連の劉振民経済社会局事務次長と会談し、「ビジョン2030」の枠組み内での持続可能な開発目標（SDGs）達成へ向けたサウジアラビアの取り組みを強調した。

国連のSDGsは様々な分野にまたがる17の国際目標を定めたもので、2015年に全加盟国によって採択された。これらの目標は、世界規模で様々な社会、経済、環境課題に対処し、持続可能な開発を促進するための内容となっている。

9月にニューヨークで行われた第78回国連総会でアル・イブラヒム氏は、サウジアラビアのビジョン2030がSDGsと非常に密接な関係にあると述べた。

先日始動したグローバル・ウォーター・オーガニゼーション（GWO）についてアル・イブラヒム氏は、国際的なイノベーションを促し、組織として世界規模で国家間の協力を呼びかける重要なイニシアチブだと称賛した。

アル・イブラヒム氏はサウジアラビアによる大規模な取り組みを強調し、「我々は貧困撲滅と開発促進を目的とした国際援助を87億ドル以上に渡って行ってきました」と述べた。

国連貿易開発会議（UNCTAD）の報告書によると、世界の持続可能な開発目標達成には、2030年までに年間5兆4000億ドルから6兆4000億ドルが必要になるという。

90カ国、世界人口の4分の3を対象にSDGsに関する50の指標を検証した報告書の調査は、とりわけ新興経済圏において財政上の大きな課題があることを明確に示している。

同報告書は持続可能な開発計画を提案し、社会的保護の導入、良質な雇用機会の創出、教育および食料システムに関する手引きを提示している。

さらにこの計画は、気候変動への対応、生物多様性の減少や大気汚染との戦い、クリーンエネルギーへの移行の促進、包摂的なデジタル化の涵養といった内容にも触れている。

国際的な環境公約の見直しが行われた7月の国連サミットで、アル・イブラヒム氏はサウジアラビアが国内のSDGsの50%以上において大幅な進歩を実現させたと述べた。

ニューヨークで行われた持続可能な開発のためのハイレベル政治フォーラムにおいて、アル・イブラヒム氏はサウジアラビアによる2回目の自発的国家レビューの報告を行い、SDGsの達成状況を伝えた。

その後経済・計画省が発表したプレス声明でアル・イブラヒム氏は、サウジアラビアはSDGイニシアチブを通じて同国民の生活水準を向上させ、「目を見張るようなイノベーションの波を引き起こしている」と国連に対して伝えた。