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東京証券取引所が再開、障害の後で市場は値上がりして始まる

東京で市場が開いた後、東京証券取引所の株価を表示する大型スクリーンの前に立つTVレポーター。2020年10月2日。(資料写真/ロイター)
東京で市場が開いた後、東京証券取引所の株価を表示する大型スクリーンの前に立つTVレポーター。2020年10月2日。(資料写真/ロイター)
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02 Oct 2020 01:10:15 GMT9
02 Oct 2020 01:10:15 GMT9

東京証券取引所(TSE)は金曜、通常の取引を再開した。世界第三位の規模を持つこの証券取引所を休止に追い込んだ過去最悪の障害から1日明け、主要指数はやや値上がりして始まった。

障害は、取引所の「アローヘッド」取引システムにおけるハードウェアの問題の結果だった。続いてバックアップへの切り替えに失敗し、1999年に取引所が全面電子化に移行して以来初めてとなる、終日休止を引き起こした。
市場参加者は、問題がサイバー攻撃ではなくハードウェア関連だったことに、いくらか安堵を表明した。しかし、東京市場の評判を傷つけたことを考えると、長期的な影響が出る可能性について警告した。

「今のところ、取引が再開できたことで安堵感がある」と、三井住友DSアセットマネジメントでシニアストラテジストを務める市川雅浩は述べた。

「原因はまだ明確に示されておらず、トレーダーは昨日できなかった注文の処理を進めている。彼らは積極的に取引するよりも、システムの動作を様子見している」

障害は、注目を集めた日本銀行の短観経済観測調査の発表と、ウォールストリートの値上がりを受けて、高い出来高が見込まれていた日に起こった。

この崩壊が起こったのは、菅義偉首相が新たに就任してからちょうど2週間のタイミングでもあった。菅首相はその間にデジタル化を優先事項に定めていたが、今回の障害で、香港に替わってアジアの金融ハブになるという東京の希望は弱体化した。

「TSEが2019年にアップグレードしたばかりのシステムで起こったことは、問題がある」と、ピクテ投信投資顧問でストラテジストを務める糸島孝俊は言う。「IoT(モノのインターネット)関連の株が『スガノミクス』銘柄の筆頭とされているが、それが外国人投資家を印象づけることはないだろう」

東京証券取引所と、取引所を運営する日本取引所グループの幹部らは、木曜の失態を謝罪し、根本的な原因はまだ不明と述べた。

TSEシステムの開発を担当した富士通も謝罪し、分かったことは全て取引所を通して開示すると述べた。補償の問題についてはコメントを拒否した。一方でTSEの宮原幸一郎社長は、取引所は現在のところどのような補償も考えておらず、取引停止の「責任は全面的に」負うと話した。

富士通の株式は早い時間の取引で3%以上下落した。日本取引所グループは0.8%値を下げ、主要なTOPIX指数を下回った。

ロイター

 

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