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NEOMのグリーン水素プロジェクト、正式に着工:ACWAパワー

ACWAパワーは、子会社であるNEOMグリーン水素会社(NGHC)がエンジニアリング、調達、建設の完全な落札通知・着工指示を発行し、承認されたことを発表した。(ファイル)
ACWAパワーは、子会社であるNEOMグリーン水素会社(NGHC)がエンジニアリング、調達、建設の完全な落札通知・着工指示を発行し、承認されたことを発表した。(ファイル)
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06 Jul 2023 10:07:28 GMT9
06 Jul 2023 10:07:28 GMT9

アラブニュース

リヤド:サウジアラビアの5000億ドル規模のギガプロジェクトNEOMの一環である世界最大のグリーン水素プロジェクトが正式に建設段階に入った。持続可能性の実現に向けた同国の取り組みを加速させるものと期待されている。

ACWAパワーはタダウル(サウジ証券取引所)に対する声明の中で、子会社であるNEOMグリーン水素会社(NGHC)がエンジニアリング、調達、建設の完全な落札通知・着工指示を発行し、承認されたことを発表した。

また、同社が限定的着工指示で拠出した11億2000万サウジリヤル(3億ドル)がこのプロジェクトに対する出資の一部となることを指摘した。

さらに、全てのプロジェクト契約が締結され、各パートナーがEPC契約に関連する特定の実行リスクを管理することに同意したことを明らかにした。

NGHCは5月、総投資額84億ドルのグリーン水素プラントを建設するために、国内、地域、世界の23の銀行および投資会社との間で財務書類に署名した。

NGHCはACWAパワー、エアプロダクツ、NEOMによる合弁ベンチャーである。2026年にプラントが完成すれば、1日600トンのカーボンフリー水素を生産する予定だ。

このグリーン水素プロジェクトは、二酸化炭素排出量を削減し、サウジアラビアにおける持続可能な開発を促進するだけでなく、同国の経済多角化の取り組みを拡大させることも期待されている。

また、このプロジェクトは6月、イギリスのスタンダード・チャータード銀行からサウジアラビア初となる持続可能性認定を受けた。同銀行は必要な再生可能エネルギーインフラを建設するために、請負業者の一つであるラーセン&トゥブロ(L&T)への資金支援を拡大することに同意した。

L&Tは、再生可能エネルギーの生成・貯蔵・送電インフラを構築するためにエアプロダクツから27億8000万ドルの契約を獲得した。

融資機関は、環境に積極的に貢献するグリーンプロジェクトに対して持続可能性認定を発行している。

サウジアラビアはビジョン2030が掲げる目標のもと、2060年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを達成するために、2020年代末までに国内の再生可能エネルギーによる発電容量を50%にまで引き上げることを目指している。

S&Pグローバル・レーティングが3月に公開したレポートによると、サウジアラビアとUAEは湾岸地域の再生可能エネルギーの90%を生産することで地域における気候変動対策の先頭に立っている。

また、両国の太陽光発電設置容量は、2016年の165メガワットから2021年末には3ギガワットに急増したという。

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