連合主催の第95回メーデー中央大会が27日、東京・代々木公園で開かれた。岸田文雄首相も昨年に続き2年連続で出席。組合員らは労働者の生活向上に向け、連帯して取り組むことを確認した。
今年の春闘では平均の賃上げ率が高い水準となっている。岸田首相は「昨年を大きく上回る力強い賃上げの流れができていることを大変心強く思う」とあいさつ。連合の芳野友子会長は「労務費を含む適切な価格転嫁という当たり前の商習慣を根付かせていこう」と呼び掛けた。
主催者発表で約2万8800人が参加。立憲民主党の泉健太代表や国民民主党の玉木雄一郎代表、小池百合子東京都知事らも出席した。
式典の最後に、労組を組織して経営側と対等な関係を築く「集団的労使関係」を社会に広め、「連帯の力で、平和と人権が尊重され、誰もが安心して暮らすことのできる社会を実現しよう」とするメーデー宣言を採択。元日に発生した能登半島地震の被災地に寄り添った支援活動に取り組むことも盛り込んだ。
会場には石川県の特産品を販売する特設コーナーが設置された。売上金の一部を復興支援金として寄付するという。
時事通信