国連事務総長は木曜日、コロナウイルス大流行からの復興の機会に、日本やその他富裕国に石炭や他の化石燃料への依存をやめ、グリーンエネルギーへの投資に取り組むよう要請した。

アントニオ・グテーレス国連事務総長は、日本主催のオンライン気候変動会議での発言で訴えた。

グテーレス氏は、多くの国がパンデミックの機会を利用しグリーンエネルギーやその他イニシアチブを2倍にし、産業革命前の平均よりも摂氏1.5度（華氏2.7度）の上昇に地球温暖化を抑制するという目標達成を目指すと言及した。

「我々はCOVIDと気候変動という2つの重大な危機に直面している」と氏は事前録音された所見で述べた。氏は会議が「未来の世代に、この瞬間は人々と地球のための真の転換点であるという希望を残す」ことを望むと述べた。

スコットランドのグラスゴーで今年11月に開催予定の主要な国連気候変動会議は、パンデミックのために延期となった。COP26と呼ばれ、2021年11月初旬に開催予定である。

日本の環境省は、COVID-19からの持続可能かつ回復力のある復興のためのオンラインプラットフォーム、または「Platform for Redesign 2020」と呼ばれるイニシアチブを主導している。 そのウェブサイトは、このプラットフォームがCOVID-19からの復興の状況下で計画され、実施される国の気候やその他環境政策や行動を照合するハブであると述べている。

グテーレス氏は、多分野における日本の高度技術は、再生可能エネルギーへの転換におけるリーダーとなるべきだと言及し、石炭火力発電所建設への融資を停止するよう要請した。

氏は、最優先事項は「グリーン」ジョブを優先し、化石燃料使用への補助金を打ち切り、あらゆる決定においてエネルギーと気候変動問題を考慮に入れることだと述べた。

「クリーンエネルギーはより多くの雇用を生み、大気を浄化し、健康を増進し、経済成長を強化する」とグテーレス氏は述べた。

同氏はまた、「まもなく座礁資産となる石炭火力発電所に資金を費やすことは、経済的に理に適わない」と付け加えた。「いかなる投資計画でも、石炭火力発電の合理的事例は一切ない。」

日本は、2011年3月東北地方北東部で発生した大地震、津波、核メルトダウン災害により、安全性の見直しのため原子力発電所を閉鎖したことを受け、野心を縮小し再生可能エネルギーへ移行した。

原子力発電所の一部は再稼働したが、ほとんどは稼働していない。また、同国は、石炭、石油、ガスの使用を増やし、太陽光発電の使用を強化し、廃棄物を減らすことで、損失分の発電能力を埋め合わせた。

政府はまた、石炭火力発電所の建設資金を支援することにより、その専門知識と技術の輸出に努めてきた。

2030年までに全世界の排出量を半減させ、2050年までに「カーボンニュートラル」を達成するという目標は達成可能であるとグテーレス氏は語った。

氏は会議の参加国に、来年のCOP26前に、より野心的計画と長期的戦略を提案するよう要請した。

ウェブサイト「Platform for Redesign 2020」で配信されたコメントで、日本の小泉進次郎環境大臣は、この試みは各国の「二重危機の時代における経済社会システムの再設計」の支援を目的としていると述べた。

パンデミックは多くの活動を停滞させた、しかし「気候変動に関しては無駄にできる時間がない」と小泉氏は言及した。

「私たちの任務は、パンデミック前の世界に戻ることではなく、より良く復興することだ」と氏は述べた。

AP