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「インド太平洋」計画、来春策定=巡視船供与など2680億円支援―岸田首相、アジア安保会議で講演

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10 Jun 2022 11:06:43 GMT9
10 Jun 2022 11:06:43 GMT9

シンガポール時事:アジアや欧米各国の防衛担当閣僚らが集い、地域間の諸課題を議論するアジア安全保障会議(通称シャングリラ会合)が10日、シンガポールで開幕し、岸田文雄首相が基調講演した。首相は日本が主導する「自由で開かれたインド太平洋」構想に関する行動計画を来年春までに策定すると表明。インド太平洋諸国に巡視船を含む海上安保設備を供与するなど、3年間で約20億ドル(約2680億円)の支援を行うと打ち出した。

日本の首相が基調講演を行うのは、2014年の安倍晋三氏以来。

首相はロシアのウクライナ侵攻を「国際秩序の根幹を揺るがす事態」と非難。また、中国の名指しを避けつつ、「東シナ海で一方的な現状変更の試みが続いている」とし、「わが国は断固とした態度で立ち向かっている」と強調した。台湾海峡の平和と安定の重要性にも言及した。

首相は「『平和のための岸田ビジョン』を進め、日本の役割を強化する」と明言。今後は政府開発援助(ODA)を拡充し、海上法執行能力強化やサイバーセキュリティーの分野で支援に乗り出す方針を示した。

日本の防衛力に関し、首相は「5年以内に抜本的に強化する。防衛費の相当な増額を確保する」と重ねて表明した。シンガポールとは防衛装備品・技術移転協定の締結に向け、交渉を開始する方針を明らかにした。 

首相は「核兵器のない世界」に向けた取り組みも取り上げた。北朝鮮が核実験を行う可能性があることなどへの懸念を示し、「核兵器のない世界への道のりは一層厳しくなっていると言わざるを得ない。現状を反転し、改善するべく行動する」と述べた。

核戦力の透明性向上の重要性も訴え、中国を念頭に「一部に不透明な形で核戦力の増強を進める動きもある」と指摘。「米中2国間で軍備管理に関する対話を行うことを関係各国と後押しする」と語った。

首相は「安全保障理事会改革を含む国連の機能強化に向けた議論を主導する」と、国連改革への意欲を示した。「経済安全保障」にも言及し、サプライチェーン(供給網)強化を支援するとした。

時事通信

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