ロンドン：バーレーンのサルマン・ビン・ハマド皇太子は13日、ガザ地区において人道救援、食料、水、電気、電気、医療援助、民間人保護などを提供することの重要性を強調した。国営通信BNAが報じた。

サルマン皇太子は、首都マナーマで米国のアントニー・ブリンケン国務長官と会談し、地域の安全と安定を促進するための暴力の激化抑制と和平努力をバーレーンは支持すると強調した。

イスラエルは過去1週間、容赦ない空爆でガザ地区を破壊し、住民の苦しみを悪化させている。同地区は食料、水、医療物資などの供給も断たれ、完全な停電に見舞われている。

サルマン皇太子は、持続的な地域・世界の発展の基礎となる安全と安定を実現するための全ての地域的・世界的取り組みをバーレーンは支持するとしたうえで、国際的な平和と安全の基礎を確固たるものにするうえで米国とその同盟諸国が重要な役割を果たすと述べた。

Met with Bahraini Crown Prince-Prime Minister Salman bin Hamad Al Khalifa about the terrorist attacks in Israel. I thanked him for Bahrain’s ongoing efforts to advance security and stability in the region. pic.twitter.com/iRbX8rdfjs

— Secretary Antony Blinken (@SecBlinken) October 13, 2023

ガザ保健省は13日、同地区では過去1週間に約1900人が死亡したと発表した。その半数以上が18歳未満または女性だという。一方、ハマスによる7日の攻撃で殺害されたイスラエル人は1300人以上に上る。

米国務省は声明の中で、「ブリンケン国務長官と皇太子は、ハマスのイスラエルにおけるテロ攻撃について、また紛争の拡大を防ぎ地域の安定を維持することの重要性について話し合った」と述べた。「同国務長官は、米国とバーレーンの間の強力な戦略パートナーシップを再確認した」

サルマン皇太子も、様々なレベルで戦略パートナーシップをさらに強化している両国の二国間関係の強さを確認した。

BNAは次のように伝えている。「安全保障、防衛、先進技術、貿易、投資をはじめとする様々な分野にわたるバーレーンと米国の共同協力の要としての包括的安全保障統合・繁栄協定と、地域の安全保障と経済発展の強化に対するその貢献が取り上げられた」

ブリンケン国務長官は13日、これに先立ち、カタールの首長および外相とドーハで会談した。イスラエルとヨルダンを含む広範囲の中東歴訪の一環である。

シェイク・タミーム・ビン・ハマド首長はこの会談において、激化抑制、ガザ地区における援助・人道支援活動のための安全な回廊の設置、紛争の地域全体への拡大の阻止などに向けた取り組みの重要性を強調した。

また、民間人に対する攻撃を非難するというカタールの確固たる立場も強調した。

Met with Qatar’s Prime Minister and Minister of Foreign Affairs @MBA_AlThani_ about the terrorist attacks in Israel and work to prevent the conflict from spreading. pic.twitter.com/IkzoT2TfHH

— Secretary Antony Blinken (@SecBlinken) October 13, 2023

ブリンケン国務長官はこの会談の後、X（旧ツイッター）に次のように投稿した。「本日、カタールの首長と、イスラエルにおけるテロ攻撃と、今も続くハマスとの紛争について話し合った。私は、人質の返還に向けたカタールの努力に対し謝意を表明した」

別の投稿では次のように述べている。「紛争の拡大を阻止するには、我が国の地域パートナー諸国による努力が極めて重要になるだろう」

ブリンケン国務長官は、イスラエルとヨルダンが予定されていた今回の訪問先を、全ての湾岸アラブ諸国およびエジプトを含むよう拡大したため、就任以降で最大規模の中東歴訪となった。

カタールのムハンマド・ビン・アブドルラフマン首相兼外相は、ブリンケン国務長官との共同記者会見において次のように述べた。「（カタールの）外交アプローチにおける優先事項は、停戦の模索、民間人の保護、人質の解放に加え、悪い結果をもたらすことになる地域全体への暴力拡大を防ぐべく努力することだ」

「我々はまた、特にガザ地区における状況悪化を鑑みて、パレスチナ人に支援や援助を届け続けるための人道回廊に関する見解を変更した。ガザ地区で起こっていることは大惨事である。生活必需品が不足しており、電気もない。空爆のせいだ」

ブリンケン国務長官は、米国とカタールは紛争の拡大の阻止を目指しているとしたうえで、「何らかの国家あるいは非国家主体がこの紛争において新たな戦線を開くことを阻止するための取り組みについて詳細に話し合った」と述べた。

「両国はまた、ハマスによってガザ地区に拘束されている米国民を含む人質の解放に向けて協力して集中的に取り組んでいる。この努力に切迫感を持って取り組んでいるカタールに感謝している」