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フーシ派、ホデイダのラス・イッサ石油ターミナルに対する米英の攻撃を非難

2024年1月27日に発表された資料写真では、アデン湾とされる場所でフーシ派の対艦ミサイルの攻撃を受けた商船マーリン・ルアンダ号から煙が上がっている。(Reuters)
2024年1月27日に発表された資料写真では、アデン湾とされる場所でフーシ派の対艦ミサイルの攻撃を受けた商船マーリン・ルアンダ号から煙が上がっている。(Reuters)
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28 Jan 2024 07:01:25 GMT9
28 Jan 2024 07:01:25 GMT9
  • フーシ派が運営するアルマシラ・テレビは、アメリカとイギリスが1月27日にラス・イッサ港を攻撃したと報じた
  • フーシ派は、英国の石油船に「多数の海軍ミサイル」を発射したことを認めた

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー:1月27日、イエメンの武装組織フーシ派は、米英軍がイエメン西部のホデイダ州にある紅海に面したラス・イッサ港に2度空爆を行ったと発表した。

国際貿易会社トラフィグラは、紅海でフーシ派のミサイル攻撃による船舶の火災を消火したと発表していた。

フーシ派が運営するアルマシラ・テレビは、アメリカとイギリスが27日の朝にラス・イッサ港を攻撃したと報じた。この港には石油輸出施設があり、過去数年にわたって世界の注目を集めた、老朽化した浮体式石油船セーファー号に近い。

アメリカ中央軍司令部は、標的の具体的場所は明かさず、27日の午前3時45分(サヌア時間)ごろ、フーシ派が発射しようとしていた対艦ミサイルに対して空爆を行ったと発表した。

イエメン中部マアリブ州から輸出される石油はホデイダのラス・イッサを通過し、南部のハドラマウト州とシャブワ州からの石油はアラビア海の石油ターミナルを通過する。

新しいラス・イッサの石油施設には、48年前のFSOセーファータンカーとその代替船が停泊している。

ホデイダでの空爆は、トラフィグラが管理するマーシャル諸島船籍で英国との関連を持つタンカーにフーシ派が弾道ミサイルを発射し、火災を引き起こしたことを受けて行われた。

トラフィグラ社は27日、タンカーの乗組員が消火に成功し、乗組員全員が無事であったと発表し、インド、アメリカ、フランス海軍の軍艦の支援に感謝した。

「マーリン・ルアンダの乗組員は全員無事であり、貨物タンクの火災は完全に鎮火したことを確認できたことを喜ばしく思う。同船は現在、安全な港に向かって航行中である」と同社は声明の中で述べた。

27日、フーシ派のヤヤ・サリー軍報道官は声明で、英国の石油船に対し「多数の海軍ミサイル」を発射したことを認め、この行動はパレスチナの人々を支援するためであると同時に、イエメンのフーシ派支配地域に対して英国と米国が行ってきた爆撃に対する報復であると主張した。

米中央軍によれば、フーシ派はまた、27日にアデン湾のアーレイ・バーク級駆逐艦USSカーニー(DDG64)に向けて、同派の支配地域から対艦弾道ミサイルを発射したが、これは米海軍によって迎撃されたという。

フーシ派が支配するイッブでは、アル・サブラ地区の住民によると、フーシ派が27日夕方、同地区のアル・ハムザ軍事基地からミサイルを発射したが、目標に届かず、直後に軍事基地からほど近い地域で爆発したという。フーシ派はこれまでにも繰り返しミサイル発射に失敗している。

専門家は、フーシ派はイエメン沖で壊滅的な環境破壊を引き起こす危険性があるにもかかわらず、イスラエルのガザでの戦争に対する人々の怒りを利用して注目を浴び続け、民衆の支持を高めるために、アメリカやイギリスの船舶、特に石油タンカーを攻撃し続けるだろうと考えている。

「彼らはイエメンへの影響や環境災害の可能性など気にしていない。フーシ派は、米国主導の連合軍を打ち負かすことができる勢力として自らを誇示しようとしている。彼らは消耗戦とプロパガンダの達人だ」とイエメン紛争の専門家ナドワ・アルダウサリ氏はアラブニュースに語った。

同氏は、フーシ派は港湾などの民間インフラに兵器を隠して敵に爆撃させ、その映像をプロパガンダに利用することで悪名高い、と付け加えた。

「フーシ派には、ミサイル発射装置や武器を民間施設に設置してきた過去がある。もしそれらが爆撃されれば、アメリカが重要な民間インフラを標的にしていることを示す良いプロパガンダ材料となるのだ」

一方、国際的に正統と認められたイエメンの大統領指導評議会(PLC)は27日、イエメンで活動する外国の救援団体に対し、本部をフーシ派の支配するサヌアからイエメンの臨時首都である南部のアデンへ移転するようにという要求を繰り返しした。

PLCのラシャド・アル・アミリ議長は、リヤドで米国国際開発庁(USAID)人道支援局のソナリ・コルデ行政官補佐と会談した際、アデンで活動することを希望する国際援助団体を支援すると述べ、フーシ派が国連機関や他の人道支援団体で活動しているアメリカ人やイギリス人に1ヶ月以内にイエメンから退去するよう強制したことを非難した。

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