Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter

ラマダンが近づきカイロを照らすランタン工房

2020年4月17日、イスラム教の聖月ラマダーンを前に、カイロのサイーダ・ザイナブ地区で展示された、アラビア語で「ファヌス」と呼ばれる伝統的なランタンの前を歩くエジプト人男性。(AFP)
2020年4月17日、イスラム教の聖月ラマダーンを前に、カイロのサイーダ・ザイナブ地区で展示された、アラビア語で「ファヌス」と呼ばれる伝統的なランタンの前を歩くエジプト人男性。(AFP)
Short Url:
31 Jan 2024 01:01:20 GMT9
31 Jan 2024 01:01:20 GMT9
  • ランタン製造で最も有名な場所は、街の中心部のサイーダ・ゼイナブ地区だ

モハマッド・シャマー

カイロ:聖月ラマダンが近づくにつれ、エジプトの首都カイロの旧市街地区ではランタン(ファワニス)を製造する工房が操業を開始した。

ランタン製造で最も有名な場所は、街の中心部のサイーダ・ゼイナブ(Sayeda Zeinab)地区だ。

同地区のAl-Asdeqa工房で働くAhmed Abdel Aalさんはアラブニュースに対して、「私たちは2週間前、特にラジャブの月(イスラム暦の7月)の初めからランタンの製造を始めました。ここの製品は国中の店に出荷されますが、ほとんどはカイロのフセイニ(Husseini)地区に送られます」と語った。

「ランタンの形は昨年とあまり変わりませんが、ランタンの模様に少し変化があります。お店やお客さんの要望に応じて、大きさは様々です」とAbdel Aalさんは付け加えた。

もう一人の作業員、Jamal Faroukさんは、「私たちが作るランタンのほとんどは金属製のもので、ロウソクを入れる溝があります。一番安いタイプで、製造も簡単です」と言う。

「決まったサイズのランタンの部品を大量に製造し、それを最後に組み立てて、よく知られているランタンの形に仕上げます」

「(カイロ中心部の)サイーダ・ゼイナブ地区とガマリヤ地区の各工房は、独特のランタンの形で有名です」

「タワー型、アブ・ワラド型、ファルーク型など、さまざまなタイプがあります。他にもロータス型、ダラア型、シャママ型、シャク・バティカ型などがあります。注文に応じて、高さ2mのランタンを作ることもあります」

「ランタンは形と大きさで値段が決まり、大きくなればなるほど高価になります」

市場の状況について、Faroukさんは、 「今年は材料価格が高騰しており、ランタンの価格は昨年の2倍かそれ以上になるでしょう」と述べた。

工房のオーナー、Sayed Jamalさんは、 「私にとってランタンは、大人と子供の心に喜びと幸せをもたらす、価値のあるものです。普通のランタンの製造時間は2時間で、大きなランタンはもっと時間がかかります」と言う。

「私が注文を受けて作った最大のランタンは高さ2.25mで、側面に小さなランタンが飾り付けられたもので、『ランタンのシャイフ』と名付けられました」

Jamalさんは「この大きさのランタンを最後に作ったのは、最近結婚した娘に贈りたいというお客さんのためでした」と付け加えた。

「大人も子供も私たちのところへやってきます。コプト教徒の兄弟たちも、ラマダーンのお祝いにイスラム教徒の友人たちにランタンを贈ります。ランタンは風習であり、信仰とは関係のないものだからです」

特に人気
オススメ

return to top