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アメリカ、選挙前の憲法の遅れにシリアを非難

シリア・ハサカ県アル=マーリキーヤ市近くの田舎での軍事パトロール中にブラッドレー戦闘車そばを歩くアメリカ兵、火曜。(AFP)
シリア・ハサカ県アル=マーリキーヤ市近くの田舎での軍事パトロール中にブラッドレー戦闘車そばを歩くアメリカ兵、火曜。(AFP)
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29 Oct 2020 05:10:48 GMT9
29 Oct 2020 05:10:48 GMT9
  • 暫定統治機構設立から始まるシリア主導の政治プロセスが求められている。

ニューヨーク:アメリカと西側同盟国数カ国は火曜、国連安全保障理事会に要求された2021年の大統領選挙までの時間を無駄にし、国連監督下の選挙を回避するため、新憲法の草案を故意に遅らせたとしてシリア政府を非難した。

アメリカのリチャード・ミルズ(Richard Mills)国連次席大使 は、バッシャール・アサド(Bashar Assad)政権が2020年の新憲法に関する合意を阻止することを防ぐため、 安全保障理事会に「その権限においてあらゆることを行う」よう促した。アサドの望みは、憲法に関する行動と理事会の政治移行を求める要求の陣頭指揮を試みているゲイル・ペダーセン(Geir Pedersen)国連特別使節の「仕事を無効にする」ことだとトランプ政権は信じている。

2015年12月に採択された安全保障理事会決議は、 国連、アラブ連盟、欧州連合、トルコの代表とアメリカ、ロシア、中国、フランス、イギリスの安全保障常任理事国5カ国全てにより2012年6月30日にジュネーブで承認されたシリア和平への行程表を全会一致で承認した。

同決議は、暫定政府機構設立から始まり、新憲法の草案が続き、最後は国連監督下の選挙で終わるシリア主導の政治プロセスを求め、ダイアスポラのメンバを含めて参加資格のあるシリア人全員に自由公平な選挙が透明性と説明責任の「最高の国際基準」を満たす必要があると述べている。

2018年1月のロシア主催のシリア和平会議では、新憲法草案を作成する150名の委員会の設立に合意した。設立には2019年9月までかかり、そしてそれ以降、わずか3回の会合しか行われず、ほとんど進展していない。

ペダーセン国連特別使節は反対派が同意した妥協の課題を政府が受け入れようとしなかったため10月の第4回目会合を招集できなかったと、火曜の安全保障理事会で語った。ちょうど終えたばかりのダマスカス訪問の間、次の2回の会合の課題の一致が可能になるかもしれない 「貴重な意見の差の縮まりのいくつか」があったと語った。

次の二日間で合意を見つけられれば、11月のどこかでジュネーブで会えるはずだ」と同氏は語り、準備した演説の中の11月23日という日付を取り下げた。

アメリカの特命使節であるミルズ氏は、同氏に「両当事者の取り組みを促進するために適切と思われるあらゆる措置を行い、また、誰が進展を妨げているか、理事会に明らかにする」よう促した。

「シリアは、シリアのダイアスポラ参加を含む自由公正で透明性のある方法での選挙を実行する準備が全くできていない」、「作業のために憲法委員会が必要で、国連がシリアの次の選挙が信頼できることを確実にするため計画を加速する国連が必要な理由だ」と同氏は語った。

ドイツのクリストフ・ホイスゲン(Christoph Heusgen)大使は憲法委員会の作業に関するアサドの「遅延させ妨害する戦術」を「ただ嫌悪する」と呼んだ。

同大使は、シリアの最も重要な同盟国ロシアが「最終的にはその影響力を使うべきだ。例えば軍事支援を断ち、援助を停止すれば、ついにはシリア政権が仕事をするようになる」と語った。

シリアの戦術は明らかだと同大使は語った。「2021年大統領選挙まで時間を無駄にしたいのだ。政権にはいかなる幻想も抱いてはならない。現在の状況で選挙が行われたら認められない。」

またフランスのニコラス・デ・リヴィエール(Nicolas De Riviere)大使はアサドの「誠実な関わりの拒否」を非難し、ダイアスポラを含む国連監督下の選挙を開始する準備を要求した。同国はこれらの規定に従わない結果を認めず、「自ら合法化する政権の企てには騙されない」と強調して同大使は語った。

ロシアのワシーリー・ネベンジャ(Vassily Nebenzia)大使は4月の大統領選には触れず、シリアは「外部からの干渉なしに交渉する機会」を持たなければならないと反論した。

「憲法委員会の作業はいかなる締め切りにも影響されてはならない」と同氏は語り、ペダーセン氏の調停により「シリアにより合意されたスケジュールに従って」委員会の作業の継続が可能なる古都への希望を表明した。

またロシアは支援物資をシリアに届けるための国境検問所2カ所(1か所は北東部でもう1カ所は北西部)閉鎖につながった拒否権の脅しをめぐって西側大使らと論戦を行い、北西部イドリブへの検問所一カ所だけを残した。

アメリカ、ドイツ、フランス、イギリス、ベルギー他は検問所閉鎖を非難した。

国連人道問題責任者のマーク・ロウコック(Mark Lowcock)氏は、紛争境界線を超え北東部へのシリア政府配給は「現在の医療ニーズを満たす必要な規模や頻度では届けられていない」と理事会で語った。ある病院では4月にガウンを450着しか受け取っておらず、別の病院は産科病棟では何も受け取っていないと同氏は語った。

また同氏は「シリア全土の家族の状況は真に絶望的」で、6カ月前より90%以上増えた食料費について触れた。

ロシアのネベンジャ氏は『ラインを超えたルート経由など、シリア内部から国連の人道的配給の進歩に満足して』言及し、これは政府がその管理下外の地域を含めて人々に支援物資を提供している『証明』だと語った。

AP

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