サイード・アル・バタティ

ムカッラー：イエメン南部の都市、タイズで、イランの支援を受けるフーシ派の軍・民間人を狙った迫撃砲とドローンによる攻撃で、民間人1人が死亡し、さらに少なくとも14人が負傷した、と地元の軍関係者と住民は語った。

爆発物を搭載した1機のドローンが11月4日、ジャバル・ハバシ地区の駐屯地を襲い、10人の兵士が負傷した、とタイズに駐屯するイエメン陸軍のアブドゥル・バシット・アル・バハー報道官は5日、アラブニュースに語った。

「このドローンは大量の爆発物を搭載していて、兵士たちが駐屯地を警備中に爆発しました」と、アル・バハー報道官は語った。

また4日には、フーシ派が発射した迫撃砲が、タイズ東部カンブ地区の住宅地で爆発し、小学生が1人死亡し、さらに4人が負傷した、と住民たちが語った。

児童たちが学校から帰宅途中に、迫撃砲が着弾し、重傷を負った児童は後に地元病院で死亡した。

タイズの人権活動家で、そのとき爆発現場にいたエシュラク・アル・マクタリ氏はTwitterに、現在この地域は政府軍の支配下にあり、今まで政府軍とフーシ派の戦闘は一切なかったと書いていた。

タイズにある国境なき医師団（MSF）の支援を受けているアルタウラ近代総合病院は、負傷した10歳未満の子どもたち3人を受け入れ、市民を標的にすることは避けるように双方に促した。

「MSFは全ての武装集団に要請してきたことを繰り返しました。国際人道法を順守し、民間人の犠牲者を避けるために必要なあらゆる予防的措置を講じて欲しいということです」と、チャリティーで支えられている医師団はTwitterに書いていた。

イエメンの人権省は住宅地への爆撃を強く非難し、破壊的な攻撃を止めさせ、反政府武装勢力、フーシ派のタイズ包囲を解かせるように、国際社会が働きかけることを要請した。

タイズ市での政府軍とフーシ派の激しい戦闘は5日時点で、6日間続いていたので、政府の支持者たちは、フーシ派をこの周辺地域から追い出すように求めていた。

タイズ市の東部と北東部で戦闘が繰り広げられており、この3日間で、政府軍は占領されていた通りや多くの丘を解放した、とアル・バハー報道官は語った。

この5年間、フーシ派武装勢力はタイズ市の郊外を支配しており、そこらか人口が密集している市内の商業地区を定期的に爆撃している。

反政府勢力のフーシ派は、数百万人のタイズ市民のために極めて大切な人道支援物資の搬入を妨害していることで、地元と世界の人権団体から非難を受けてきた。

イエメン北部のジャウフ県では4日と5日、軍事戦略上で重要なアル・ハンジャル軍事基地の近くで、政府軍とフーシ派の激戦が繰り広げられ、双方合わせて数十人が死亡した。

イエメンの防衛省は4日、アラブ連合軍の戦闘機から上空援護を受けた陸軍と同盟関係にある部族たちが、アル・ハンジャル北部の多くの地域からフーシ派を追い出した。

イエメン陸軍司令官たちは、3月にフーシ派のものとなったジャウフ県の県都、ハズムの町へ向かう前に、フーシ派への主要な供給ルートを切断すると語った。

北イエメンの首都、サナアとその他のフーシ派が支配する地域で、フーシ派はこの3日間のうちに、国内で紛争中のさまざまな地域の戦闘で死亡した多くの野戦指揮官をはじめ、数十人の戦闘員の大規模な葬儀を幾度か執り行っていた。

イエメンのモハメッド・アスカー人権大臣は、タイズの民間人居住地区へのフーシ派の攻撃を考えれば、この武装集団がイエメン国内の和解に本気ではないことは明らかだ、とアラブニュースに語った。

「起こったことは、フーシ派の人道に対する犯罪であり、しかもこれが激化しているのです。これは、この民兵組織が和解するつもりがないことを裏付けています」と、同大臣は語った。

イエメン陸軍のアブドゥ・アブドラ・マジリ報道官は、フーシ派が戦争中に住宅地を狙うことを禁じている人権法と、宗教的・社会的規範を破った、とアラブニュースに語った。

「私たちは国連に、フーシ派の違反行為を非難し、この武装犯罪勢力をテロ組織に指定するように要請します」と、マジリ報道官は語った。