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安保理、イエメンの石油タンカー問題の行き詰まりを協議

2020年6月19日、ラスイサ港沖に停泊するFSOセイファーのクローブアップ写真。(資料/AFP)
2020年6月19日、ラスイサ港沖に停泊するFSOセイファーのクローブアップ写真。(資料/AFP)
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03 Jun 2021 04:06:52 GMT9
03 Jun 2021 04:06:52 GMT9
  • FSOセイファー号は、110万バレルの原油を積載したまま2015年からイエメンのフダイダ港付近に放置されてきた
  • ドゥジャリク国連事務総長報道官:フーシ派のコメントからすると、同組織には我々が必要としている保証を提供する気はないことが窺われる

国連:イエメン沖に長年放置されている石油タンカーからの石油流出という大惨事への懸念が募る中、国連安全保障理事会は今週この問題について協議する。国連特使らが水曜日に発表した。

木曜日に開催される協議は、フーシ派が、国連調査団によるタンカー視察への許可についての合意は「暗礁に乗り上げた」と述べたことを受け、英国が要請したものだ。

45年前に建造された石油タンカー「FSOセイファー」号は、110万バレルの原油を積載したまま、2015年からイエメン西部のフダイダ港付近に放置されてきた。

国連調査団は当初、昨年内にタンカーを調査するつもりであったが、フーシ派からの反対を受けて作業は何度も先送りとなっていた。

英国の国連特使報道官は、「イエメンや地域にとって大惨事となる」石油流出という「重大な危機」が迫っていると述べた。

「タンカーの責任はフーシ派にあり、彼らは国連と協力する必要がある。我々は次にとるべき措置を議論するために、明日この問題を安保理に挙げる」と彼は付け加えた。

フーシ派は傘下のテレビ局アルマシラを通して火曜日、数日間の協議をした結果、国連との交渉は暗礁に乗り上げたと語った。

「我々は、昨年11月に締結した(合意に含まれる)メンテナンス作業の実施を国連が撤回したことを非常に遺憾に思う」とフーシ派は述べた。

アントニオ・グテーレス国連事務総長の報道官ステファン・ドゥジャリク氏は、メンテナンス作業は偏りのない評価をしてからでなければ着手できないことを繰り返し強調した。

フーシ派のコメントから推し量るところ、「彼らには、セイファー号に作業団を送り込むために我々が必要とする保証を、提供する気がないのだ」と彼は言った。

「セイファー号は危険な現場であり、本格的な作業に着手する前に、まずは我々がどのようなものに対処しているのかを正確に把握する必要があるのだ」とドゥジャリク報道官は述べた。

原油が流出すれば、紅海の生態系が破壊され、漁業は中断し、イエメンの生命線であるフダイダ港は6ヵ月間閉鎖されることになると国連は述べてきた。

老朽化したタンカーの腐食問題だけでなく、貯蔵タンク内の爆発性のあるガスを処理するという基本的な作業も放置されてきた。

AFP

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