Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • イエメンが和平計画の一環として、フーシ派によるタイズ包囲の解除を要求

イエメンが和平計画の一環として、フーシ派によるタイズ包囲の解除を要求

2016年3月11日、イエメンのタイズで、武装勢力フーシ派との衝突中、陣地を保つ抵抗勢力の兵士たち。(AFP)
2016年3月11日、イエメンのタイズで、武装勢力フーシ派との衝突中、陣地を保つ抵抗勢力の兵士たち。(AFP)
Short Url:
17 Jun 2021 04:06:43 GMT9
17 Jun 2021 04:06:43 GMT9
  • 包囲されているイエメン南部の都市タイズの住民と人権活動家らは、フーシ派は軍事行動と同市への継続する砲撃を停止すべきだと主張
  • イエメンの活動家、アブドゥラ・アル・シャラベ氏:タイズの包囲を無条件に終わらせることは、全てのイエメン人の要求だ。フーシ派以外に、この人間らしい願望に反対する者はいない

サイード・アル・バタティ

アレキサンドリア:イエメンの人権活動家や政治家、ジャーナリスト、タイズの住民は、政府や仲介国に対し、イランの支援を受けるフーシ派によるタイズ包囲の解除を、内戦を終わらせるための和平イニシアティブに含めるよう要求している。

包囲されているイエメン南部の都市タイズの住民と人権活動家らは、自分たちのことが、主にサヌアに焦点を合わせた現在の国連主導の和平イニシアティブから除外されることを恐れている。彼らは、紛争を終わらせるための合意の下、フーシ派は軍事作戦と同市の人口密集地域への継続する砲撃を停止すべきだと主張した。

イエメンの活動家であるアブドゥラ・アル・シャラベ氏は、タイズの包囲に世界の関心を集めさせるためのオンライン・キャンペーンの一環として、次のようにツイートした。「タイズの包囲を無条件に終わらせることは、全てのイエメン人の要求だ。包囲を行ったフーシ派の犯罪者以外に、この人間らしい願望に反対する者はいない」

イエメンと国連の高官、そして西側の外交官によると、国連主導の和平イニシアティブが求めているのは、全国的な即時停戦、サヌア空港の再開、ホデイダ港の制限の解除、そしてイエメン政府とフーシ派の和平交渉の再開だ。

しかしタイズの住民は、フーシ派による包囲を和平条件の一つに含めずに、フーシ派の支配地域の規制緩和に焦点を置きすぎていると主張している。

しかし、国連のイエメン担当特使のスポークスマンであるイスミニ・パラ氏は、アラブニュースに対し、交戦中の両派が停戦を実施するのと同時に、フーシ派はタイズの包囲を解除するだろうと話した。

「この計画で持ちかけられている全国的な停戦の目的は、あらゆる形態の戦闘を停止することだけではない。タイズを含む、国の南北を結ぶ主要道路を開通させ、民間人、商品、人道支援の移動を自由にすることも目指している」と同氏は話した。

タイズの包囲を解除せず、フーシ派の検問所をイエメンの都市から撤去しない和平案には合意しないだろう、とイエメン政府は発表した。

イエメン外務省は、「道路の開通、民間人の移動の自由の確保、都市(特にタイズ)の包囲の解除は、政府が最優先する基本的な問題だ」と発表した。

フーシ派は2015年の初めから、軍や、市内の抵抗勢力の兵士の激しい抵抗に遭いながら、イエメン第3の都市タイズを包囲している。その過程で、何千人もの飢えた住民への重要な人道・医療支援の分配が妨害され、封鎖解除を求める国際的な呼び掛けが無視されている。

それに加えて、フーシ派は、政府が支配する地域に出入りしようとする住民を撃つために、検問所の近くにスナイパーを配置していると報じられている。

主婦のアクマー氏はタイズでアラブニュースの取材に応じた。人々は、食料や医薬品を市内に運ぶために、危険で舗装されていない道を使わざるを得ない。そしてフーシ派による包囲のせいで運賃が上がり、人々はさらに苦しんでいる。同氏はそう話した。

「私たちはどうしても必要なときにしか移動しません。バス料金が1人1万イエメン・リアル(40ドル)から1万5千イエメン・リアルの間だからです」と同氏は付け加えた。

包囲が数年間続く中、フーシ派が移動の自由を制限していることや、タイズ郊外の農村地域に住んでいた病気の祖母が、治療を受けるためにタイズに向かう途中で亡くなったことを同氏は指摘した。

地元の人権団体は、過去6年間のフーシ派によるタイズへの砲撃で数千人の民間人が死傷したと主張している。タイズ人権センターは、フーシ派のミサイル攻撃や砲撃による民間人の死者数を1462人(子供443人、女性180人を含む)、負傷者数を8996人としている。

特に人気
オススメ

return to top