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シリアが国連で化学兵器禁止条約違反の非難を受ける

化学兵器禁止機関(OPCW)の国際専門家がダマスカスを訪問した際の国連車両。(AFP/ファイル)
化学兵器禁止機関(OPCW)の国際専門家がダマスカスを訪問した際の国連車両。(AFP/ファイル)
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01 May 2022 12:05:17 GMT9
01 May 2022 12:05:17 GMT9
  • 米副特使:「アサド政権は紛争開始以来、少なくとも50回化学兵器を使用した」
  • UAEはダーイシュなどのテロ集団が化学兵器の入手を模索していると述べた

アラブニュース

ロンドン:化学兵器禁止条約(CWC)の発行25周年にあたり、米国は金曜日、シリアが条約に背き、査察官を妨害していると非難した。

米国のリチャード・M・ミルズ・ジュニア国連副大使は、「アサド政権は、この条約に加盟して以来、少なくとも8回、自国民に対して化学兵器を使用した」と述べた。

「状況はさらに厳しい。米国は、シリアでの紛争が始まって以来、アサド政権が少なくとも50回、化学兵器を使用したと評価している」と付け加えた。

「シリアはCWCの締約国として、保有する化学兵器の正確な場所、総量、詳細な保管状況を完全に開示することに同意した。しかし、我々が数えきれないほど聞いてきたように……シリアの申告はいまだに完全かつ正確とは言えない」

中満泉(なかみつ いずみ)国連事務次長・軍縮担当上級代表は、安全保障理事会でこう述べた。「シリアのCWC加盟にもかかわらず、化学兵器禁止機関(OPCW)は、シリアにおける化学兵器使用の事例を記録し続けている」

彼女はさらに、「理事会は、これらの凶悪な行為の加害者の責任を追及する責任を果たしていない」と述べた。

中満氏は、政権がベイルートでの限定協議に合意した一方で、OPCWはシリアの残りの備蓄状況、2021年3月の軍事施設に対する攻撃、2018年のドゥーマー市に対する攻撃に関する文書をまだ受け取っていないと述べた。また、同政権は主要な検査官のビザの発給を拒否していた、と彼女は付け加えた。

「シリア・アラブ共和国は限定的な協議に同意すると同時に、OPCW事務局の専門家1人の除外を要求している」

「これらの未解決の問題が解決されない限り、国際社会はシリア・アラブ共和国の化学兵器プログラムが完全に排除されたと確信することはできない」

シリアのバッサム・サバーグ国連大使は、問題の査察官がアクセスを拒否されたのは、「客観性と専門性の欠如」が原因だと述べ、OPCWとCWCの政治的偏向を非難した。

ロシアのワシリー・ネベンジャ大使は、条約がシリアに対して「特定の国々の狭いグループ」の利益のために行使される「懲罰的」道具になってしまったと述べた。

「OPCWは25周年を迎え、非常に深刻なシステム上の問題を抱え、評判を落としている」と彼は付け加えた。

「ロシアはCWCを無条件に支持し、その文言と精神に忠実である。しかし、その規定がOPCWによってどのように実施されているかは疑問である」

しかしミルズ大使は次のように述べている。「シリアがCWCの義務に違反しているというOPCWの綿密な作業によって文書化された反論できない証拠がある。この事実に直面して、アサド政権はこの会議場で、OPCWの独立した専門家に偏見という不合理な非難を投げかけている。しかし、政権が免責され、証明された事実から目をそらさせようとする試みは失敗に終わっている」

イギリス、中国などもシリアが国際社会に協力していないと非難し、フランスは化学兵器の使用を「悪質」だとした。

UAEは、CWCが世界の化学兵器の「99%」の廃棄を実行することに成功した一方で、ダーイシュのようなテロ集団がそれを求めていると述べた。

「最近アルハサカで目撃したように、テロ集団は攻撃方法を開発し続け、邪悪な目的を達成するために化学兵器のような高度な武器を手に入れようとしている」と、UAEのモハメド・アブシャハブ副常駐代表は述べた。

「従って、我々はシリアやその他の場所でダーイシュに対する戦いを続けることの重要性を強調する……彼らが化学兵器を獲得することを防ぐために」

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