• 人権団体は、イスラエル軍は責任を問われることなく過剰な暴力を用いてパレスチナ人を扱っていると非難している
• イスラエル軍は、複雑で生命を脅かすような事態への対処だと述べている

エルサレム：イスラエル軍は木曜日、占領下のヨルダン川西岸地区においてパレスチナ人男性1人を射殺した。パレスチナ当局が伝えた。同軍によると、その男性がハンマーで同軍兵士の顔を殴ったためだという。

殴られた兵士は軽傷だという。同軍は、そのハンマーと1本のナイフを写した写真を公表した。このナイフも射殺されたパレスチナ人男性が所有していたものだという。パレスチナ保健省は、ベイティン村近郊でこの男性が死亡したことを認めたが、詳しい状況や殺害された男性の身元は明らかにしなかった。

人権団体は、イスラエル軍は責任を問われることなく過剰な暴力を用いてパレスチナ人を扱っていると非難している。同軍は、複雑で生命を脅かすような事態への対処だと述べている。

今回の事件は、今週発生しているイスラエル兵士とパレスチナ人の間の犠牲を伴う一連の対立の最新のものだ。今春にイスラエル人を標的とした攻撃が相次いで19人が死亡して以降、イスラエルはヨルダン川西岸地区の都市・町・村で毎晩のように逮捕のための襲撃を実行している。

イスラエルによる一連の襲撃で、パレスチナ人数十人が死亡した。占領地域における戦闘による年間死者数としては2016年以降で最多である。

イスラエル軍は、死亡者の大多数は過激派あるいは兵士を危険に晒した投石者だとしている。しかし、イスラエルによる数ヶ月にわたる作戦によって民間人も数人死亡している。その中には、戦闘地帯に偶然車を走らせてしまったとみられるベテラン記者で弁護士である人物もいる。また、自分たちの地域を襲撃するイスラエル兵士に対抗して街頭に出た地元の若者数人も死亡している。

イスラエルは、逮捕のための襲撃は潜伏している過激派ネットワークの解体が目的だとしている。パレスチナ側は、自分たちの独立国家のための土地をイスラエルが55年間にわたって軍事占領しており、その占領の維持がイスラエルの作戦の目的だと言っている。

イスラエルは1967年の中東戦争の際にヨルダン川西岸地区、東エルサレム、ガザ地区を占領した。パレスチナ人は将来的にそれらの土地に国家を樹立したいとしている。

AP