
アラブニュース
ロンドン:イランのチェス・プレイヤーがヒジャブを着用せずに試合に出場してから、生命の危機を感じてスペインへ逃れようとしていると『デイリー・テレグラフ』紙が29日に伝えた。
サラ・ハデム氏は、週の初めにカザフスタンで国際チェス連盟(FIDE)主催のラピッドとブリッツの世界チェス選手権大会が開かれているあいだ、生まれ故郷の女性たちと反体制の抗議者たちを支持する自身の姿勢を明白に示すため、ヒジャブを着用せずに出場した。
しかし同選手と親しい情報提供者によると、25歳の彼女は同大会後、安全面に対する危機感から夫、そして幼い子供を連れてスペインへ移ることを決めたようだ。
情報提供者は次のように語った:「彼女が頭を覆うものを身に着けずにチェスをプレイしている姿は複数の写真に収められているので、イランに帰れば自分の命が危険にさらされることをわかっています」
ハデム氏は以前にも、対戦相手がイスラエル人であったために棄権するよう強いられたイラン人のチェス・プレイヤー仲間を擁護するなど、反体制の考えを支持していた。
プロ登山家のエルナズ・レカビ氏がヒジャブを着用せずに大会に出場したのち、彼女の自宅が当局によって破壊されるなど、イランは長きにわたって率直な意見を述べるアスリートや著名人を罰しようとしてきた。