• 生後数時間で、あざだらけだった少女は、水曜日には病院に運ばれ重傷だが安定した状態にあるという。
• 彼女の叫び声を聞いた通行人が、犬からバッグを取り上げ、中にいた子供を発見した。

ナジャ・フーサリ

ベイルート: 水曜日の朝、トリポリの自治体庁舎近くで、野良犬に運ばれていた黒いビニールのゴミ袋に入った新生児女児が発見され、レバノン全土に衝撃が走った。

通行人は、犬が袋を運んでいるところ、乳児の泣き声を聞いた。なんとか犬から袋を取り上げると、中に子供がいるのを発見した。全身にあざのある乳児はイスラム慈善病院に運ばれ、治安機関と司法当局に通報された後、トリポリ政府病院に移送された。

アラブニュースによると、乳児は生後数時間しか経っていなかったが、いつ捨てられたのか正確には不明である。容態は深刻だが安定しているというが、病院側はそれ以上の情報提供を拒んだ。

トリポリのシニア・ジャーナリスト、ガッサン・リフィ氏はアラブニュースに対し、これほど物騒な事件をトリポリで見たのは初めてだと語った。

「通常、子供を手放そうとするとき、孤児院や警察署の前に置くものです。」と言った。

「しかし、この赤ん坊は、野良犬が多く、夜になると非常に危険な場所に捨てられました。自治体は以前、これらの野良犬を毒殺しようとしましたが、動物愛護団体が拒否し、野良犬の保護を求めました。」

リフィ氏によれば、乳児が発見された地域は住宅地ではないが、アル・タル地区に近い。この話がソーシャルメディアで広まるにつれ、誰が赤ん坊を捨てたのかという憶測が広まった。

「野良犬がはびこるこの地域で、犬に食べさせて処分しようと子供を捨て、たまたまそこに居合わせたその男性に助けられたという可能性はないだろうか」とリフィ氏は言った。

当局は調査中である。少女が回復した後、養子縁組を申し出る者がいなければ、検察官に報告された後、孤児院に預けられることになる。

アブドゥルラフマーン・ダルウィーシュ 救援開発連合トリポリ代表はこの事件はレバノンのシリア難民コミュニティと関係があるとは思えないと述べた。

「この9年間、シリア難民キャンプでこのような事件を目撃したことはありません。」と言った。「また、今回のことが悲惨な経済状況のせいだとは思いません。誰もが経済危機に苦しんでいますが、野良犬だらけの通りに新生児を捨てた人はいません」

ダルウィーシュ氏は、5年前の夏、トリポリの公園で新生児が捨てられたと語った。

「赤ん坊が発見されたとき、目撃者は公園で赤ん坊を抱いていた女性の特徴を捜査官に伝えた。」と彼は付け加えた。

「彼女は売春婦で、赤ん坊は違法な関係の結果産まれたようでした。彼女は何度も逮捕され、刑務所から出るたびに売春を繰り返していました。彼女は子供の面倒を見ざるを得なかったのです。」

乳児の発見は、レバノン山のデイケアセンターで児童らへの身体的虐待が報告され、国中の怒りを買った数日後のことだった。この事件は、施設の清掃員が虐待の様子を撮影し、その動画を子どもたちの親に渡したことから明るみに出た。経営者と従業員に逮捕状が出された。

別の衝撃的な事件では、6歳のリン・タレブさんがレイプされた後、2週間も経たないうちに死亡した。治安機関によると、複雑な捜査によりこの子の祖父と母親が逮捕された。

国連レバノン暫定軍が発表した報告書によると：「（レバノンでは）子どもの2人に1人が身体的、心理的、性的暴力の危険にさらされている。」

「家庭の困窮により、子どもたちは早期婚、児童労働、家庭内暴力などの深刻な侵害のリスクに直面している。」

また、「レバノンの約180万人の子どもたち（子どもたちの80％以上）が、2019年の約90万人から増加し、現在多方面の貧困を経験しており、家計を助けるために児童労働や児童婚などの虐待を強いられるリスクにさらされている 。」と指摘している。