ハルツーム:医療慈善団体である国境なき医師団(MSF)は21日、同機関のチームがハルツームで攻撃されたと発表し、内戦下にあるスーダンの首都でまだ診療を続けている数少ない病院の1つで業務を停止する可能性があると警告した。
ハルツームのトルコ病院に物資を運んでいたMSFの従業員18人は武装した男たちに殴打され、1人を殺すと脅迫されたと、同医療慈善団体は声明で発表した。
MSFによると、トルコ病院はハルツーム南部でまだ診療を続けている2つの医療施設のうちの1つだという。
さらに、どちらの病院も、4月15日以来正規軍と戦っている準軍事組織の即応支援部隊(RAF)が支配する地域にあると付け加えた。
反目する将軍たちが率いるこの紛争では少なくとも3,000人が死亡し、330万人以上が避難を余儀なくされた。西部ダルフール地方と同様にハルツームでも最悪の武力衝突が生じている。
ジュネーブに拠点を置くMSFチームは、トルコ病院に到着しようとした際、そこに来た理由について言い争ったのち、「武装した男性グループに激しく攻撃され、殴打され、鞭打たれた」と述べた。
「その男たちは運転手の一人を拘束し、解放する前に、殺すと脅迫した。また、車を1台盗んだ」
この事件のせいで、同病院での活動継続が難しくなったと付け加えた。
MSFは、ハルツームで活動を続ける数少ない国際医療人道機関の1つであるという。
この事件はトルコ病院から約700メートル離れた場所で起きた。MSFによると、同病院はその日、空爆で負傷した44人の患者を受け入れたという。
同機関は、最低限の安全保証がなければ病院での活動を継続することはできないと述べた。
MSFのスーダン緊急対応コーディネーターであるクリストフ・ガルニエ氏は次のように語った。「このような事件が再び発生し、物資輸送に対する妨害が続くなら、残念ながら、トルコ病院での私たちの活動はすぐに維持できなくなるだろう」
ハルツームでの戦闘は激化しており、数年前に基地を設置したRSFを掃討しようとして戦闘機が住宅地を襲撃している。
双方とも定期的に砲撃を行っている。
住民によると、21日にはさらなる空襲がハルツームの複数の地域と、350キロメートル(220マイル)南にある主要都市エル・オベイドを揺るがした。
商業の中心地は、首都と広大な西部ダルフール地方を結ぶ道路上にある。西部ダルフール地方はRSFの拠点でもあり、深刻な武力衝突に巻き込まれている。
エル・オベイド空港は、援助物資と、スーダンの主要輸出品であるアラビアガムの両方を貯蔵する施設が紛争の両当事者に切望されているが、これらの備蓄は略奪されている可能性が高い。
MSFは、紛争が始まって以来ハルツームで1,600人以上の負傷者を治療してきたと述べた。
世界保健機関(WHO)が確認したところによると、紛争が始まって以来、スーダンの医療に対し51件の攻撃があり、10人が死亡し24人が負傷した。
AFP