• イスラエル軍は、ナブルスの「アル・アイン難民キャンプにおいて対テロ作戦」を実施していることを認めた。

ナブルス：パレスチナ保健省が26日水曜、イスラエルが占領するヨルダン川西岸地区でパレスチナ人1名がイスラエル軍に殺害されたと発表した。イスラエル軍は、ナブルスの難民キャンプにおいて「対テロ作戦」を実施していることを認めた。

同省は「占領軍（イスラエル）が正午（GMT9:00）にナブルス市を襲撃し、その際に若い男性1名が致命傷を受け死亡した。殉教したのはモハメド・アブドゥ・アル・ハキム・ナダ氏で、胸を銃で撃たれた」と発表した。

イスラエル軍は、ナブルスの「アル・アイン難民キャンプにおいて対テロ作戦」を実施していることを認めたものの、それ以上の詳細については明かさなかった。

パレスチナの武装組織「アル・アクサ殉教者旅団」は声明を発表し、戦闘員が「アル・アイン難民キャンプの路地等でイスラエル軍特殊部隊を待ち伏せ」し、イスラエル軍に対して「人的被害を与えることに成功した」と主張した。

声明はテレグラムに開設している旅団のチャンネルを通じて発表されたが、亡くなった男性が戦闘員だったかどうかには言及していない。アル・アクサ殉教者旅団は、パレスチナのマフムード・アッバース大統領率いるファタハと繋がりのある武装組織だ。

25日火曜にはナブルスで銃撃戦が発生し、パレスチナ人3名がイスラエル軍に殺害された。ガザ地区を支配するパレスチナの武装組織「ハマス」が、殺害された3名はハマスの一員であると主張している。

1967年の第三次中東戦争以来、ヨルダン川西岸地区はイスラエルが占領している。

同地区では昨年初頭から、パレスチナ人によるイスラエル人を狙った攻撃やイスラエル人入植者によるパレスチナ人コミュニティへの暴力行為が相次いでいる。

今月初めには、イスラエル軍が2日間にわたってジェニン難民キャンプで軍事作戦を実施し、過激派や子供を含む12名のパレスチナ人が亡くなった。

また、イスラエル側も兵士1名の犠牲者を出している。

ジェニン難民キャンプに対する軍事作戦は、イスラエル軍がここ数年の間にヨルダン川西岸地区で行ったものとしては最大規模となる。

イスラエルとパレスチナ双方の公式発表からAFP通信がまとめた集計データによると、両者の対立や紛争に関連した暴力により、今年これまでに少なくともパレスチナ人202名、イスラエル人27名、ウクライナ人1名、イタリア人1名が亡くなっている。

パレスチナ人の犠牲者には戦闘員や民間人、イスラエル人の犠牲者にはアラブ系の少数民族3名が含まれている。

イスラエルが併合した東エルサレムを除くヨルダン川西岸地区には、300万人近くのパレスチナ人の他、約49万人のイスラエル人入植者（国際法上違法とされている）が住んでいる。

AFP