• 同団体はスーダン国軍とRSFにその申し立てを行ったと述べ、それに対して両勢力とも「国際法の遵守を主張し、相手側の違反を非難」したとしている。

パリ：アムネスティ・インターナショナルは8月3日、4月以来スーダンで激化している紛争において、対立する2つの勢力が関与する広範な戦争犯罪が発生していると発表した。

英国に本拠を置く同人権団体は報告書の中で、対立する将軍2人が率いる戦闘勢力が関与した犯罪には、まだ12歳の少女に対する性暴力や民間人への無差別標的が含まれていると主張した。

4月15日以来、スーダン国軍司令官のアブドゥルファッターフ・ブルハン将軍は、元副官で準軍事組織「即応支援部隊（RSF）」の司令官モハメド・ハムダン・ダガロ将軍と攻防を繰り広げている。

アムネスティのアグネス・カラマール事務局長は、「RSFとスーダン国軍が領土支配をめぐって無謀に争う中、スーダン全土の民間人が毎日想像を絶する恐怖に苦しんでいます」と述べた。

また、「RSFとスーダン国軍、そして協力する武装集団は民間人を標的にする行為をやめ、避難者の安全な通行を保証する必要があります」と主張した。

ブルハン氏は2021年10月のクーデターでダガロ氏をナンバー2として権力を掌握した。2019年4月の民衆蜂起を受けて、軍が長期独裁を続けたオマル・アル・バシール元大統領を追放した後に進められていた民政移行が、このクーデターで頓挫した。

その後、ブルハン氏とタガロ氏は激しく対立するようになった。

戦闘は首都ハルツームと西部ダルフール地方に集中しており、NGO団体ACLEDの報告によると、これまで3,900人以上が死亡している。また、国連の報告によると、避難者は330万人を超えている。

「紛争がスーダンを荒廃させる中、広範な戦争犯罪がスーダンで発生しています」とアムネスティは主張し、「対立する2つの勢力による意図的かつ無差別な攻撃で民間人に大量の死傷者が出ています」と付け加えた。

同報告書によると、対立する武装勢力は、人口が密集する住宅地を頻繁に攻撃し、その攻撃では広範囲に影響が及ぶ爆発物が使用されることが多いため、男性、女性、子供がその戦闘に巻き込まれているという。

アムネスティは、まだ12歳の少女も含む多数の女性や少女がレイプなどの性的暴力を受けており、中には性奴隷のような状態で数日間拘束されていると報告している。

アムネスティ・インターナショナルが記録した事件ではほとんどの場合、加害者はRSFまたはRSFに協力するアラブ系民兵の戦闘員だったと被害者は報告している。

アムネスティは同報告書作成のため、ダルフールから避難してきた人々が滞在するチャド東部を中心に、安全な回線を利用したリモートインタビューなども交えて、180人以上に聞き取りを行ったと述べた。

同団体はスーダン国軍とRSFにその申し立てを行ったと述べ、それに対して両勢力とも「国際法の遵守を主張し、相手側の違反を非難」したとしている。

AFP