• ネタニヤフ首相は火曜日、すべての政府省庁に指令を出し、秘密裏に政治的会談を行う前に首相官邸の承認を得るよう要請した。

エルサレム：イスラエルのネタニヤフ首相は火曜日、トップ外交官がリビアの外相と会談したことをイスラエルが公表したことで、拡大する外交的大混乱を収めようと奔走する中、すべての秘密外交会談を事前に承認するよう首相官邸に命じたと、首相報道官が明らかにした。

イスラエルとリビアの外相が会談したことが初めて明らかになったことで、リビアのいくつかの都市で怒りの街頭抗議が起こり、リビアのナジュラ・マングーシュ外相は身の危険を感じてトルコに逃亡した。

リビアのアブドゥル・ハミッド・ドベイバ首相は、リビアのライバル政権のひとつを率いているが、今回の会談についてマングーシュ外相の職務を一時停止すると発表した。リビアはイスラエルに敵意をむき出しにしてきた歴史がある。

ネタニヤフ首相は火曜日、すべての政府省庁に指令を送り、秘密裏に政治的会談を行う前に同首相の承認を得るよう要請した。この指令はまた、ネタニヤフ首相自身が、そのような機密性の高い会談に関するニュースの公表を承認するよう求めている。

ネタニヤフ首相の側近であるトパーズ・ルク氏によれば、ネタニヤフ首相はリビア疑惑の影響を受けてこの命令を出したという。ネタニヤフ首相がイーライ・コーエン外相とマングーシュ外相の会談を事前に知っていたかどうかは不明。

イスラエル外務省は日曜日、コーエン氏が先週ローマでマングーシュ氏と会い、リビアとの関係正常化に向けた「歴史的」一歩を踏み出したと発表した。

トランプ政権時代にUAEやバーレーンと国交を樹立したネタニヤフ首相は、他のアラブ諸国とも国交を結び、長い間敵対してきた近隣諸国の地位を変え、地域の孤立を解消したいと望んでいる。

しかし、この反発は、イスラエルとアラブ世界の関係が温まっているにもかかわらず、地域の一般市民がイスラエルとの関係強化に反対しているため、課題が残っていることをまざまざと思い知らされた。

発覚から数時間のうちに、マングーシュ氏はトルコ行きの飛行機に乗り、ドベイバ首相は停職を発表した。ネタニヤフ氏の政敵たちはこの危機をとらえて外相とその思慮の浅さを批判した。

ある外務省関係者は、外交の舞台裏について話すため匿名を条件に語ったが、イスラエルのニュースサイトがこの会談について暴露したため、外務省は公表せざるを得なかったという。イスラエルのメディアによると、ステファニー・ハレット駐イスラエル臨時代理大使は、月曜日にコーエン氏と会談した際、イスラエルの発表に不快感を示したという。アメリカ大使館はコメントを発表していない。

リビアでは月曜日、イスラエルとの国交正常化の見通しをめぐって2夜連続で抗議デモが発生した。デモ隊はタイヤを燃やし、パレスチナの国旗を振り回し、ドバイバ首相に対して声を上げた。

リビア西部のトリポリを拠点とする政権のリーダーであるドベイバ首相は、政権を引き渡すよう求める声に反抗してきた。石油資源に恵まれたリビアは、長年にわたり東部と西部の2つの政権に分裂している。それぞれの側は武装グループや外国政府の支援を受けている。

同国は2011年、NATOの支援を受けた蜂起によって長年の独裁者ムアンマル・カダフィが倒され、混乱に陥った。カダフィ氏はイスラエルを敵視し、過激派武装グループを含むパレスチナ人の強固な支持者だった。

AP