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国連専門家、リビア有力司令官部隊に住民の立ち退きと家屋の取り壊しの停止を要請

2022年12月24日、東部の都市ベンガジで行われたイタリアからの独立71周年を記念する集会で演説するリビア東部の軍事司令官ハリファ・ハフタル氏。(AFP)
2022年12月24日、東部の都市ベンガジで行われたイタリアからの独立71周年を記念する集会で演説するリビア東部の軍事司令官ハリファ・ハフタル氏。(AFP)
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05 Sep 2023 04:09:26 GMT9
05 Sep 2023 04:09:26 GMT9
  • リビア東部を支配する当局は、被害を受けた住民への補償など「いかなる支援」も行っておらず、強制退去に抗議の声を挙げた人たちは、停電、嫌がらせ、暴力といった圧力をかけられ、沈黙を強いられていると、専門家は述べている

カイロ:4日、リビア東部の都市ベンガジで、国連に任命された専門家がリビアの有力軍事司令官の部隊に対し、住民の立ち退きや家屋の取り壊しを停止するよう求めた。

専門家による声明によると、ハリファ・ハフタル氏が指揮するリビア国民軍(LNA)は3月以来、住民2万人以上を「短い通告期間で」家屋から立ち退かせた。

さらに、市中心部の破壊は「拡大しており、危惧すべき状況」であり、住民は立ち退かされ、財産や所有権証書の放棄を余儀なくされているとしている。

地元の報道によると、取り壊しは同市の開発プロジェクトの一環である。

「歴史地区や保護対象の遺産地、多くの住宅などが意図的に取り壊され、同市の都市建築やリビングヘリテージに取り返しのつかない損害がすでに生じている」と専門家は述べている。

ハフタル軍の報道官はコメントの要請に応えなかった。

リビア東部を支配する当局は、被害を受けた住民への補償など「いかなる支援」も行っておらず、強制退去に抗議の声を挙げた人たちは、停電、嫌がらせ、暴力といった圧力をかけられ、沈黙を強いられていると、専門家は述べている。

影響を受けた地域は現在も立ち入り禁止が続いているという。リビアのニュースサイトであるアル・ワサトの今年の報道によると、取り壊された建物には、20世紀前半にリビアがイタリアの占領下にあった時代に建てられたイタリア様式の家屋も含まれている。

リビア第2の都市ベンガジは、NATOの支援を受けた2011年の蜂起の中心地になった。この蜂起で、ムアンマル・カダフィ氏の長期独裁政権が打倒され、その後同氏は殺害された。

2014年、有力なハフタル司令官は同市を軍の本拠地に定め、過激派組織やその他の武装勢力に対して大規模な軍事作戦を開始した。同市の多くの地区が戦闘で破壊された。

石油資源の豊富なリビアは、2011年の蜂起後に混乱状態に陥り、現在は対立する東部と西部の政権による統治が行われている。両政権とも、武装グループや外国政府の支援を受けている。

AP

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